不動産ニュース

「2017年 年頭挨拶」(各社)

 不動産および住宅会社や関連会社各社のトップは、下記のような年頭所感を述べた。(順不同)

三井不動産(株)代表取締役社長 菰田正信氏
三菱地所(株)執行役社長 杉山博孝氏
住友不動産(株)代表取締役社長 仁島浩順氏
東急不動産ホールディングス(株)代表取締役社長 大隈郁仁氏
東京建物(株)代表取締役 社長執行役員 野村 均氏
野村不動産ホールディングス(株)取締役社長 沓掛英二氏
森ビル(株)代表取締役社長 辻 慎吾氏
(株)長谷工コーポレーション代表取締役社長 辻 範明氏
(株)大京 代表執行役社長 山口 陽氏
日本土地建物(株)代表取締役社長 平松哲郎氏
森トラスト(株)代表取締役社長 伊達 美和子氏
三井不動産リアルティ(株)代表取締役社長 山代裕彦氏
東京建物不動産販売(株)社長 加茂正巳氏
大和ハウス工業(株)代表取締役社長 大野直竹氏
積水ハウス(株)代表取締役社長兼COO 阿部俊則氏
旭化成ホームズ(株)代表取締役社長兼社長執行役員 池田英輔氏
積水化学工業(株)代表取締役社長 高下貞二氏
三井ホーム(株)代表取締役社長 市川俊英氏
ミサワホーム(株)代表取締役社長執行役員 竹中宣雄氏
トヨタホーム(株)取締役社長 山科 忠氏
住友林業(株)社長 市川 晃氏
東急グループ代表・東京急行電鉄(株)取締役社長 野本弘文氏
オリックス(株) 取締役兼代表執行役社長・グループCEO 井上 亮氏
ポラスグループ代表 中内 晃次郎氏
(株)アキュラホーム 代表取締役社長 宮沢俊哉氏
サンフロンティア不動産(株)代表取締役社長 堀口智顕氏
(株)リビタ代表取締役社長 都村智史氏
東建コーポレーション(株)代表取締役社長兼会長 左右田 鑑穂氏
(株)さくら事務所代表取締役社長 大西倫加氏
(株)ネクスト代表取締役社長 井上高志氏


■三井不動産(株)代表取締役社長 菰田正信氏


 謹んで新年のお慶びを申しあげます。

 まず、2016年を振り返りますと、本当に想定外な事象が多かった一年ではなかったかと思います。6月の英国のブレグジット、11月の米国の大統領選における有権者の選択は、大きな時代の転換点の始まりに過ぎない出来事ともいえます。

 そうした中、当社グループでは、国内外で進めていた街づくりが開業を迎え、いずれの施設も概ね好調に推移しています。また、こうした新規開業だけでなく、日本橋地区にゆかりの深いライフサイエンス産業のイノベーションを産官学連携して促進するための社団法人「LINK-J」を設立するなど、ソフト面の取り組みでも様々なスタートを切ることができました。グルーバル化についても新たなエリア、事業メニューの拡大が進んでいます。一昨年に策定した中期経営計画「イノベーション2017ステージⅡ」で描いた戦略を着実に実行できた1年だったと認識しております。

 2017年は、昨年起こった多くの想定外の事象が、これからの歴史の中でどういう意味を持つことになるのかが見えてくる年になると思われます。
欧州各国での国政選挙においても、反グローバル・保護主義の声が影響を及ぼすでしょうし、経済面での影響が生ずる可能性もあります。

 また、「ICT化」という、もうひとつの時代の潮流は加速し続けています。ICTの発達によるマッチングコストの低下がミレニアム世代の嗜好と相まって世界ではシェアリングエコノミーが急拡大しています。このような技術革新、価値観の変化は既存のビジネスを破壊するほどのイノベーションを起こし始めています。まさに今は激動の時代といえますが、これは「変化あるところにチャンスあり」ということでもあります。

 今年は、中期経営計画「イノベーション2017ステージⅡ」の目標年度であり、まずはその目標を確実に達成すると同時に、これまでも時代の変化を先取りして新しいビジネスを開拓してきたように、2020年以降を見据えて、新しい需要を創造し、新たな市場を創りだし、ビジネスを革新していきたいと考えております。

 最後に、皆様のこの1年のご健勝とご多幸をお祈り申しあげます。

三菱地所(株)執行役社長 杉山博孝氏

 昨年は、国内景気が概ね堅調に推移した一年であった一方で、6月の英国のEU離脱、11月の米国大統領選挙など、多くの予想とは異なる事象もあり、日経平均株価が大きく乱高下した。今年は、世界経済の回復、2020年の東京オリンピックに向けたインフラ投資などにより、景気は概ね堅調に推移すると予想されるが、米国におけるトランプ大統領就任後の政策動向、欧州各国での政治動向などが日本経済にもたらす影響については注視していく必要がある。

 オフィス賃貸市場は、東京都心5区の空室率が4%を下回り、賃料も緩やかに上昇を続けるなど、堅調に推移した。今年も好調な企業業績を背景に、引き続き堅調に推移していくことが予想される。

 分譲マンション市場は、都心部やターミナル駅、郊外でも商業施設近接など、特徴のある物件を中心に堅調に推移している。消費者の物件を選別する目が厳しくなっているなか、魅力を伝えられる物件とそうでない物件で販売状況には今までよりも差が付く可能性があり、「立地の見極め」や「企画力」がより重要になってくると思われる。

 訪日外国人客の増加は今後も継続することが想定される。当社グループの商業施設・ホテル事業は堅調に推移しているが、いわゆる「爆買い」は落ち着いてきており、モノ消費から「コト消費」へ移行しつつある。当社グループにおいても質の高いものを提供することで、新たなインバウンドニーズの流れをつかんでいきたい。

 今年は、新中期経営計画を発表する年であり、「信頼され、競争力のある事業グループの集合体」の実現に向けて事業を推進していく。また、他社にはない当社ならではの強みを発揮するだけでなく、社会のニーズや環境変化を先取りし、新たなことに「スピード感」をもってチャレンジしていき、競争力を高めてまいりたい。

■住友不動産(株)代表取締役社長 仁島浩順氏

 新年明けましておめでとうございます。
 
 昨年の日本経済は、予想を本業とする人達の予想がことごとく外れ、株価も乱高下した激動の年だった。現在もなお、経済情勢は国内外ともに不安定であり、引き続き予断を許さぬ状況が続く。

 この景況下で、「第七次中期経営計画」の初年度となる当期は、ビルの好調が寄与し順調な滑り出しとなったが、先行き不透明な事業環境の中、好調な業績が続く保証はない。持続的成長を確実なものとし、経営計画目標を達成する為に、各部門の具体的な課題を一つ一つ解決し、常に柔軟な発想で挑戦して欲しい。

 今年も一年間、明るく元気に頑張ろう。

■東急不動産ホールディングス(株)代表取締役社長 大隈郁仁氏

 当社グループは2020年に向けて、昨春開業した“東急プラザ銀座”をはじめとした、渋谷・竹芝など都心部における大規模開発や、超高齢社会に向けたウェルネス事業、NYとインドネシアを中心とした海外事業にも積極的に取り組んでおり、グループの総力を結集し多様なライフスタイルを提案することのできる企業グループを目指しています。

 コア4事業(都市、住宅、管理、仲介)のうち投資型事業ではポートフォリオの充実を図り、管理業・仲介業では業界内において更なる優位性を高め、関与アセット拡大による収益基盤の安定的な成長に道筋をつけながら、成長事業領域(ウェルネス、ハンズ、海外)における新たな収益の柱を育てていきたいと考えています。

 2016年3月に東急グループの東の拠点として開業した“東急プラザ銀座”は、ラウンジや屋上テラスなど、銀座の街を訪れた方が誰でも利用することができるパブリックスペースをはじめ、ファッション、雑貨、レストランなど多彩な店舗が揃い、多くのお客様にご来館いただいています。

 また昨年は、東急不動産ホールディングスグループとして大型M&Aを実施し、11月14日より株式会社学生情報センターが当社グループの一員となりました。参入障壁の高い学生市場といった新たなマーケットに参入し、そのお客様との接点を通じて、当社グループの事業リソースを活用した新たなビジネスモデルやライフスタイル提案などに繋げていきたいと考えています。

 2017年度は中長期経営計画「Value Frontier 2020」の新たなステージに入り、更なる飛躍を遂げるために、変化を先取りして新しい価値を提供し続ける必要があると認識しています。「“ハコ”や“モノ”の枠を超えて、ライフスタイルを創造する集団」として確固たるポジションを築き、社会から必要とされる存在であり続けるために、俯瞰的な視点でグループ経営を進めてまいりたいと考えています。

 本年も東急不動産ホールディングスグループをよろしくお願いいたします。

■東京建物(株)代表取締役 社長執行役員 野村 均氏

 昨年は、消費の伸び悩みや原油安による物価の低迷等を受け、日銀によるマイナス金利政策の導入や消費税増税の延期等の動きなど、デフレ脱却に向けた取り組みが行われた。11月以降はアメリカの次期大統領による政策への期待感等を背景に、円安・株高が進行するなど、変化の兆しが見えてきているものの、国内外の動向には注視が必要と考える。

 当社グループを取り巻く事業環境においては、賃貸オフィス市場については、低水準な空室率と平均賃料の緩やかな上昇傾向が継続するなど、引き続き堅調に推移している。マンション分譲市場については、都心・駅近の物件は好調だが、相対的に利便性が劣る物件はやや軟調である。不動産投資市場は、依然活況を呈しているものの過熱傾向が継続しており、慎重な対応が必要である。

 昨年当社は創立120周年を迎えることができたが、この節目に、今一度、我々の根底にある「信頼を未来へ」という企業理念について、グループ全社員で再確認し、これからも日々の業務を通じて体現していきたいと考えている。

 今年は、5年間のグループ中期経営計画も折り返しの年となる。グループの総合力を最大限発揮し、上質なソフト・サービスの提供と収益力の強化に取り組んで行きたい。

■野村不動産ホールディングス(株)取締役社長 沓掛英二氏

 私は、2017年の日本の経済環境は、昨年の様に、不透明が強まり、厳しい環境が続くとは考えていません。大局観として今年は、経済の明るい方向に目を向けるべき年であると思います。不動産市況、特に住宅市場は回復傾向とみるべきと思います。

 もちろん楽観論だけを申しているわけではありません、長期リスクとしては高齢化と人口減であることは事実であります。経済成長、技術革新、適切なインフレの実現など、第4産業革命ともいえる変革で課題を克服していかない限り2020年以降の将来に関して不透明感はぬぐえません。しっかりと先を見据えた予見をしていくことは当然であります。

 年頭に当たり、これらの環境を踏まえて2点、申し上げたいと思います。

 先ず1点目は、中長期経営計画に対してもう一度、その達成に向けて真正面から向き合っていきたいと思います。特にこの計画におけるフェーズ1、2019年ひいては2020年までの中期的な計画達成が大変重要であります。我々はどんな困難に直面しても、皆で英知を出し合い、それぞれが連携と結束をしてグループの成長を果たしていかなければなりません。それなくして企業価値の持続的拡大はあり得ないことを肝に銘じる時期であります。

 2点目は、組織や業務、働き方などの様々な構造改革・業務改革に挑戦したいと思います。
 「過去の継続、安定、スタビライズ」はある意味で「衰退」を意味する言葉と置き換えてもおかしくない時期に突入していると思います。世の中は、我々の想像を超えてAIが発達し、あらゆるモノがネットとつながる、IoT等のテクノロジーが益々進化しています。ライフスタイル、社会の変化は明らかにデータより先行して進みます。不動産や関連するサービス業は、もはや先を見越した変化対応業であると言っても過言ではありません。イノベーティブな変革を推し進めてゆくことは、今後のグループの成長にとって極めて重要な戦略であります。

 今年は野村不動産が1957年(昭和32年)に創業して以来ちょうど60年の節目の年に当たります。我々野村不動産グループは、この60年、特に上場しての10年は大きく事業を拡大し、同時にコーポレートガバナンス体制も強化してきました。今後も中長期経営計画で示した通り、様々なステークホルダーと真摯に向き合い、どんな環境であろうともしっかりとした自覚を持って次なるステージに向けて企業価値の向上を果たして行きたいと思います。

■森ビル(株)代表取締役社長 辻 慎吾氏

 国際情勢は急速に不透明感を増している。先が読めない状況だが、世界が新たなリーダーと枠組みのもとで、新たな一歩を踏み出すということだけは確かだ。一方、日本は長期安定政権のもと、政策目標と道筋が見えている。2020 年の東京オリンピック・パラリンピックという強力なコンテンツもある。この最大かつ最後のチャンスを掴むためには、政官民が力を合わせ、スピード感をもって実行に移さなければいけない。東京・日本にとって、今年は決断・実行の年だ。

 いよいよ今年、「(仮称)虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」と「(仮称)虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー」が着工する。森ビルの国家戦略特区事業としては初の着工だ。4月には「GINZA SIX」が開業を迎える。森ビルのノウハウを結集し、パートナーやテナントとともに、銀座の歴史に新たな物語を加えたい。六本木ヒルズを超えるようなインパクトを与えるであろう「虎ノ門・麻布台プロジェクト」や「六本木5丁目プロジェクト」も、森ビルにしかできない都市づくりを目指し、決して妥協することなく進めていく。

 森ビルは高い志をもって都市づくりを続けてきた。森ビルの社員には、20年後、30年後に想いを馳せ、長い時間軸の中で、東京・日本の未来、自分の仕事、自分の生き方を考えられる人になってほしい。そういう人こそが新しい価値を生み出し、世の中を変え、多くの人々を惹きつけて、未来を拓くことができる。

 2017年も、昨年に引き続き「要の年」だ。この2年間で、次のステージに飛躍するための礎をがっちりと築き上げる。森ビルにはぶれない軸があり、勝てる戦略がある。やるべきことを着実にやり遂げれば、未来を切り拓いていくことができる。

 今年も「森ビルはますます森ビルになる」という気持ちで、一緒に走り切ろう。

■(株)長谷工コーポレーション代表取締役社長 辻 範明氏

 新年明けましておめでとうございます。

 昨年を振り返ると、国内では日銀によるマイナス金利の導入や消費増税の再延期、東京都知事の誕生、そして海外ではイギリスのEU離脱の選択やアメリカの新大統領誕生、韓国大統領の弾劾案の可決など、変化を求めた選択が行われました。この選択の結果が今年以降に出てきますが、不透明な状況が続くのではないかと思います。

 マンション市場については、昨年初めの供給予測を中間時点で首都圏3万5千~7千戸・近畿圏1万9千戸に下方修正しました。分譲価格が高額になってきていることが売れ行き鈍化の原因と言われていますが、月々のローン返済額をみると、低金利のメリットを享受できるため2000年以降で最安水準にあります。まずはお客様にモデルルームへ足を運んでいただくため、個別物件だけでなく業界全体でPRをする必要があると思います。

 このような状況下ではありましたが、当社の建設事業においては施工ボリュームを落とすことなく、特に首都圏の100戸以上のマンションでは5割を超える施工シェアを確保することが出来ています。受注についても期初目標の4900億円をほぼ達成できる目処が立っています。但し、業績の先行指標となる受注材料をみると少しずつですがペースが鈍くなってきているため、営業、設計、建築、購買が改めて自分の役割を自覚して各々の仕事の中で数字に対して執着心を持つことが重要だと思います。また、リフォーム・管理・賃貸・仲介などのサービス関連事業においては、一部順調な会社もありますが、総じて厳しい状況が続いています。お客様ひとり一人に対して担当者がホスピタリティを込めたサービスを提供して信頼を得ることが重要です。当社グループの成長のためにノウハウを蓄積しながら地道に取り組んで欲しいと思います。

 当社は今年2月に創業80周年を迎えます。これまでには波風が相当厳しい時もありましたが、無事に乗り切ることができたのは、ご支援いただいた皆様の御陰であり、そして役職員全員が局面毎にそれぞれの役割を理解し、果たしてきたからだと思います。当社は、大いなる中小企業として決してスマートではないが粘り強くあきらめない、何とかして目標を達成しようという意識があり、長谷工のことが大好きというDNAがあります。このDNAは、今後もきちんと引き継いでいかなければなりません。過去の成功も失敗も思い出しながら歴史に学ぶという思いを込めて、今年のキーワードは“温故知新”とします。特にベテラン社員の方々は大いに昔の話を、経験を語って欲しいと思います。若手の社員もそれを昔話にとどめずに新しい長谷工をつくる為に活かして欲しいと思います。そして自分自身が率先してやるという気構えを持ち、上司と部下がお互いに理解し、思いやる気持ちを持ちながら切磋琢磨することが大切です。

 今年は創業80周年に加え、中期経営計画NBs計画の最終年度であり、新しい中期経営計画NBj計画が始まる、長谷工グループの歴史の1ページに残る年になります。そして創業100周年に向け、将来にわたり持続的に発展するための道筋を描く年です。今年一年がグループの全役職員にとって素晴らしい年になるように、健康に留意し、明るく元気良く、ともに頑張っていきましょう。

■(株)大京 代表執行役社長 山口 陽氏

 人口動態の変化、価値観の多様化、テクノロジーの進化などを背景に、社会環境が大きく変化している。そうした変化の中で、お客さまの新たなニーズやウォンツが次々と生まれる一方、地域社会が抱える課題は多岐にわたっている。だからこそ我々は、お客さまや地域社会に寄り添い、様々な社会課題に立ち向かっていきたい。

 そこで、大京グループは「日本のまちに、活力を。」をキーメッセージとする中期経営計画「Make NEW VALUE 2021~不動産ソリューションによる新・価値創造~」を発表した。今後、我々は「ストック型社会の実現に向け、不動産ソリューションで新たな価値を創造し、次世代に継承される社会の資産を蓄積する」企業グループを目指していく。

 計画実現のカギは、経営理念に立ち返った行動や考え方にある。経営理念も中期経営計画も社会との約束事だ。きちんと約束を守り、真正面から社会課題に立ち向かう姿が各方面からの信頼や共感を生み出し、ひいてはコーポレートブランド価値の向上にもつながる。中期経営計画で掲げた目指す姿の実現に向けて、2017年をチャレンジの年にしよう。

■日本土地建物(株)代表取締役社長 平松哲郎氏
 
 当社グループにとって2017年は新たな中期経営計画スタートの年であり、「成長戦略実行元年」としたい。
 社会・経済情勢、不動産市況は楽観視できないが、日土地の「企業理念」を念頭に、昨年策定した新・中期経営計画にグループ一丸となって取り組む。

 具体的には、第一に京橋エドグランの安定稼働とタウンマネジメントの展開。そして、建替え計画や再開発事業の具現化、住宅新ブランド「BAUS」の本格展開と将来ストックの積み上げ、不動産ソリューションの情報ネットワーク拡充とワンストップソリューションの深化、私募リートの成長に注力するとともに、事業推進を支える業務運営体制の整備も進める。さらには、将来に向けての新規事業の創造や戦略投資にも積極的に挑戦したい。

■森トラスト(株)代表取締役社長 伊達 美和子氏

 昨年は、 国際的に 政治や経済が激動し、事業環境の変化を注視する局面が多い中、森トラストグループは、中長期ビジョン「Advance2027」で定めた「創業家精神の継承」および3つの視点「Out of the box」「Innovation」「Globalism」で主軸3事業を推進し、各事業で新たな展開を拓いた年となりました。

 不動産事業では、国家戦略特別区域特定事業である大型複合開発「東京ワールドゲート」を着工するとともに、京都中心部の大型ビルを取得しました。

 ホテル&リゾート事業では、一昨年前から進めていた2件(虎ノ門、箱根強羅)の新規ホテル開発に加え、東京都心部では1件(銀座)、地方では8件(札幌、軽井沢、白馬、飛騨高山、奈良、沖縄)を計画しているほか、既存ホテル5件(軽井沢、修善寺、南紀白浜、山中湖、琵琶湖)のマリオットホテルへのリブランドも決定し、16件のプロジェクトを推進しております。

 投資事業においては、ホテル特化型リート上場に向けた取り組みをはじめ、森トラストの海外投資(ボストン)を実行したほか、愛知県道路コンセッション事業にも参画し、業務の幅を拡大しています。

 これらの取り組みは、世界からヒト・モノ・カネ・情報が集まる国際都市化を推進すること。そして、それらの事業を支える「強い財務基盤」の維持・強化に向け、時代に合わせた事業・資産ポートフォリオの構築を行うことを目的としています。
本年は、赤坂を含め、今後控えている開発プロジェクトにおいて、マーケット・インの発想で、ハード・ソフト両面から企画を検討していくとともに、引き続き新たな商機や事業領域の拡大に向けた投資も積極的に推進していく予定です。

 併せて、こうした事業を担う「人財」の育成にも取り組み、生産性の向上とイノベーションを生み出す社内体制を構築してまいります。

 森トラストグループは、常に時代のニーズ・ウォンツを捉え、TRUST QUALITY(当社ならではの上質)とTRUST VALUE(当社だからできる価値)を創造することで、「都市を託される責任。」を果たしてまいります。

■三井不動産リアルティ(株)代表取締役社長 山代裕彦氏

 年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

 昨年の日本経済は、雇用や所得環境の改善が続く中、個人消費は底堅く推移し、緩やかな回復基調が続きました。株式市場は、アジア新興国などの経済成長に対する減速懸念や英国のEU離脱問題などで不安定に推移したものの、米国大統領選挙後は、新大統領就任後の米国の景気拡大への期待感から対ドル円相場が下落し、上昇に転じました。

 不動産仲介マーケットにおいては、国の住宅取得支援策に加え、日本銀行のマイナス金利政策により住宅ローンの金利が低水準で継続し、当社におきましても、昨年の売買仲介取扱件数は前年を上回り、良好な業績をあげることができました。駐車場事業におきましては、昨年6月に駐車場運営管理台数が20万台を突破し、その後も順調に拡大しているほか、昨年11月には駐車場シェアリングビジネスにも参入し、好調に推移しています。

 社会・経済の成熟化と市場のグローバル化が進み、お客さまの価値観やニーズは個別化・高度化・複雑化しており、質の高いサービスが求められる時代となりました。お客さまの多様なニーズにお応えするために、本年は当社の核である人材力と情報力をさらに高め、質の高いサービスを提供してまいりたいと考えております。

 また、当社を取り巻く環境においてもICT分野における技術革新の波が押し寄せており、デジタルを活用したシェアリングエコノミーに類するサービスは、日本国内での普及が期待されています。現在展開している、カーシェアリングと駐車場シェアリングについては、お客さまの利便性向上を目指してサービスの拡大を図り、積極的に取り組んでまいります。

 最後になりましたが、本年も皆さまの一層のご理解とご支援をお願い申し上げるとともに、本年が皆さまにとって実り多い一年となりますよう心よりお祈り申し上げます。

■東京建物不動産販売(株)社長 加茂正巳氏

 昨年は、一昨年の東京建物グループ再編により当社が非上場化し、グループ再編した後の単年度として最初の年であり、非常に重要な意味を持つ年であった。そのような重要な年において、市場環境を的確に捉え、好調に物件取引を進捗させ、またグループ再編により当社の役割となった「東京建物グループ全体のCRE戦略支援窓口」として機能を発揮し、顧客基盤の拡大を実現することが出来た。

 本年は、東京建物グループの中期経営目標を確実なものとするため、新体制の下、昨年強化した顧客基盤を有効活用して事業機会を創出すること、グループシナジーの最大限発揮をするためのハブ機能を果たすことに注力し、東京建物グループ全体の価値を高めていきたい。
 また、常に変化する顧客ニーズを的確に捉え、その変化に迅速に対応し、顧客視点に立った提案を徹底することで着実に顧客から評価していただくことを目指していきたい。

■大和ハウス工業(株)代表取締役社長 大野直竹氏

 昨年は多くの天災に見舞われました。特に「平成28年熊本地震」では、これまでにない巨大地震が繰り返し発生し、17万棟超の建物が被害を受け、“これまでの住まいや建物のあり方”が問われた年となりました。また、住宅業界では戸建住宅着工件数の減少により、企業の競争力強化を図る目的で再編が進んだ年でもありました。さらに海外では、米国大統領選や英国のEU離脱決議があり、既存の枠にとらわれない、新たな時代の幕開けを予感させる出来事が相次ぎました。

 そのような不透明な情勢の中、大和ハウスグループは昨年来、役職員全員の弛まぬ努力により、「第5次中期経営計画」の初年度中期間に計画値を上方修正するなど、売上高4兆円超に向かって歩みを着実に進めていますが、このような業績が好調な時こそ、決して慢心してはいけないのです。

 たった1つの出来事で会社の信用は失堕し、約6万人のグループ役職員、協力会社、御取引先が路頭に迷うのです。何事も「焦らず、弛まず、怠らず」、「お客様ファースト」で一歩一歩、着実に丁寧に業務を遂行してください。そして、今行っている事業の足元を着実に固め、さらに各事業でシェアナンバー1を必ず奪取してください。

 加えて、本年皆さんは“更なる”高みを目指して、売上高5兆円の基盤づくりに励んでください。
 かつて創業者は「世の中の多くの方々が必要とされ、喜んでいただける商品・サービスの創出と事業化」を念頭に置き、住宅・建築・不動産の各分野で、これまでなかった商品・サービスを提供してきました。皆さんも新たな需要を掘り起こすべく、事業の川上から川下までのバリューチェーンの中で「プラス1、プラス2の事業」を創出し、業容拡大とグループの更なる成長・発展のために尽力してください。

 また、3年半後に東京オリンピック・パラリンピックが開幕しますが、いよいよ本年から本格的に工事が始まります。今まで以上に協力会社やサプライヤー、職方をはじめとした「仲間」と連携し、手を携えて工事量の増加と人材不足という難局を乗り切ってください。

 最後に、「東日本大震災」「熊本地震」の発生により、未だ多くの方々が避難生活を強いられていますが、大和ハウスグループは、これからも被災地の早期復興に貢献し、引き続き支援活動を行なってまいります。

■積水ハウス(株)代表取締役社長兼COO 阿部俊則氏

 新年明けましておめでとうございます。

 昨年の国内外の政治経済は、文字通り激動の一年でしたが、当社は人間性豊かな住まいと環境を創造するという揺るぎない姿勢を本年も貫き通したいと考えております。豊かな国民生活と日本の成長に資する住宅を中心とした内需主導の成長に寄与します。

 昨年4月の熊本地震などの自然災害や11月のCOP22での温暖化対策の議論などを振り返ると、日本の住宅ストックの整備は耐震性能や省エネ性能、子どもを育てやすい広さなどの質において改善の余地があり、住宅会社としてこれらの向上に取り組んでまいります。

 当社の制震システム「シーカス」は、鉄骨2階建て住宅にほぼ100%の搭載率にまで普及。さらにネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)「グリーンファースト ゼロ」の普及に取り組み、既に戸建住宅に占める割合は70%を超え、同時に省エネリノベーションにも注力しています。これらを通じて、温暖化防止だけでなく、ヒートショックなどの家庭内事故の予防や健康寿命の延伸にもつなげます。

 当社は、ブランドビジョン「SLOW&SMART」を掲げ、付加価値の高い商品提案によるブランド構築に注力しています。他社にない、オリジナル高級外壁材「ダインコンクリート」や「ベルバーン」などの採用比率も高まり、高級住宅の強化戦略に寄与しています。

 今は、量より質が求められる時代です。単に「住む」ということではなく、暮らし方がより重視され、家はやりたいことを実現する場に変化しつつあります。自宅がレストランや図書館、シアター、そしてホテルにもなる。お客様のNEEDSではなく、WANTS、つまり住宅が「必要だから」ではなく、「お客様が本当に望まれていること」を引き出して、「潤いのある暮らし」を提案してまいります。

 さらに、子育て中の女性、男性社員の支援を含めた“働き方改革”を進めています。今後も働きやすい制度、環境づくりを深化させます。また、積和建設やハウス会などの「施工力」は当社にとっての大きな強み、財産です。今後も施工人材の育成と確保が競争力の要になると考えております。

 構造改革やグループ連携強化により、各事業の収益基盤が確立してきた結果、利益成長を3つのビジネスモデルでバランスよく支える体制が整ってきたことで、売上高2兆円という過去最高の記録が視野に入りました。新たな中期経営計画も始動します。新たな成長へ向けて前進する所存です。

■旭化成ホームズ(株)代表取締役社長兼社長執行役員  池田英輔氏

 昨年の住宅市場は、当初予定されていた消費税再増税が延期されたため懸念された駆け込み需要とそれに続く反動減が見られず、住宅ローン金利も引き続き過去最低水準で維持されたことなどから比較的安定して推移しました。一方で英国のEU離脱や米大統領選など国際社会は想像以上に大きく変化しており、日本でも雇用環境や金利などへの影響による住宅取得環境の変化が懸念されますが、当社は全力で市場の活性化につとめてまいります。

 当社は昨年、2018年度を最終年度とした中期経営計画を発表し、中高層建築やシニアビジネス・海外事業など新しい分野へのチャレンジを開始しました。一方で都市における建替えを中心とする建築請負事業や不動産事業・リフォーム事業など既存の事業領域についてもこれまで以上に注力してまいりました。昨年も国内各地で発生した大地震や世界的な温室効果ガス削減の動きに対し、耐震性や省エネ性能が不足している建物を建替え・改修により良質な住宅ストックに更新していくことは喫緊の課題となりつつあります。安心・快適に長く暮らせる住まいづくりを目指してきた当社は、そのような時代の要請に対して住まいづくりを通じて貢献できるよう、今後もより一層の努力を重ねてまいる所存です。

■積水化学工業(株)代表取締役社長 高下貞二氏

 今年は創立70周年という記念すべき節目の年であり、新しい中期経営計画を描き、実行に移す重要な年だ。まずは、現中期経営計画「SHINKA!-Advance 2016」の残り3ヶ月をしっかりと仕上げ、今年度を最高益更新で締めくくりたい。

今年の外部環境としては、世界のリーダーが大幅に代わり、政治、経済とも非常に不透明で不確実。何が起こっても不思議でない状況であり、リスクが常態化している。

 このようななか、我々は事業を取りまく環境を注視し、“空気にツメを立てるがごとく”、時代の変化を読まなければならない。過去の成功体験を捨て去り、時代の変化に敏感に対応していかなければならない。まさに“Change or Die”だ。
 一方、外部環境に一喜一憂することなく足元を固め、それぞれの事業の幹を太くし、地力を蓄えることも重要だ。

 積水化学グループは、近年最高益を更新し続け、ワンステージ上がったが、未来への成長投資とたゆまぬ改革により量的成長と質的転換を図り、新たなとびらの向こう側へ、力強い確かな一歩を刻む年としたい。

■三井ホーム(株)代表取締役社長 市川俊英氏

 平成29年の年頭にあたり、謹んでご挨拶を申し上げます。

 昨年のわが国経済は、イギリスのEU離脱問題をはじめ、先行き不透明感が存在する中ではありましたが、企業業績が堅調に推移したことで雇用・所得環境の改善も進み、穏やかな回復基調となりました。住宅市場においても、相続税対策としての貸家建設需要に牽引される形で新設住宅着工戸数が7月から4か月連続して対前年比増加となり、全体戸数としては回復傾向となりました。しかしながら持家需要については未だ力強さに欠け、リーマンショック後の着工戸数に及ばない水準であり、楽観できない状況にあります。

 このような中で当社は、「MITSUIHOMEPREMIUM(三井ホームプレミアム)」や新商品を軸とした営業展開により、ブランド力の向上と提案力の強化に努めてまいりました。また、熊本地震後に実施した実大振動実験の結果をもとに、従来から進めている健康住宅とあわせ、極めて高い耐震性能の訴求も強化いたしました。

 今年は昨年より継続している施策を展開することに加えて、熊本地震における現地調査結果などを生かして、あらたな技術革新に取り組んでまいります。また、昨年秋にツーバイフォー工法において2時間耐火構造の大臣認定が取得されたことを受けて、木造施設建築等への展開も推進してまいります。引き続き「木」の持つ魅力を住まいへ最大限に活かしつつ、新たな技術の研究とあわせ、その可能性を追求して参ります。

 皆様のご指導、ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。

■ミサワホーム(株)代表取締役社長執行役員 竹中宣雄氏

 謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

 昨年の住宅市場は、ZEHに対する関心の高まりや、低利で推移した住宅ローン金利、相続対策として堅調を維持した賃貸住宅の建設需要などに支えられ、新設住宅着工戸数はゆるやかな回復基調をたどりましたが、中長期的にみれば着工戸数は減少が見込まれています。将来的な市場環境の変化を見据え、当社グループは積極的に事業多角化と構造改革に取り組み、住生活全般に対応できる企業を目指してまいりました。おかげさまで、戸建住宅事業以外でも収益が確保できる体制が整いました。

 さて、本年の干支は「丁酉(ひのと・とり)」です。「酉」の付く年は運気を取り込み、商売繫盛につながる縁起の良い年だそうです。奇しくも本年は、新しくスタートする中期経営計画の策定のほか、10月には創立50周年を迎えるなど、今後の当社グループにとって大きな節目の年となります。これを機に、今まで進めてきた取り組みをより確実なものにすることに加えて、トヨタホームとの資本業務提携強化により一層のシナジー効果を発揮できるよう、両社の得意分野を持ち寄り多方面にわたって連携を進めてまいります。

 当社グループが持続的な発展を続ける企業を目指すという決意を込めて、平成29年の社内標語は「『進化』~次の50年のために~」としました。本年も社員一丸となって事業を拡大し、進化を図ってまいります。

■トヨタホーム(株) 取締役社長 山科 忠氏

 2017年の住宅市場は消費増税が延期され、低金利が続くなど好材料が揃っているもの、展示棟への来場者数が減少しており、楽観視できません。むしろ2019年まで延ばされた消費増税によって住宅購入をゆっくり考えるお客様が増えており、受注環境は厳しくなると考えられます。
 また、長期的には人口減に伴う新築住宅着工戸数の減少を控えており、私どもトヨタホームにとって即時にやるべきことと、中長期にかけて取り組むべきことを見定めていくことが重要となります。

 2017年度は新中期計画スタートの年となります。過去3年の中期計画では、戸建事業の伸長と戸建て以外のバリューチェーンの拡充に取り組み、原価低減活動による安定的な経営基盤づくりに努めてまいりました。新中計ではこれまでの動きを加速し、市場が縮小する中でも持続的な成長を可能とする体制を確立しなくてはなりません。
 このため主力の戸建事業は強みの品質・技術力に磨きをかけ、ゼロエネルギーハウス(ZEH)や耐火・準耐火住宅といったお客様のニーズにお応えします。さらにストック重視という社会の要請にも対応し、リフォーム事業や資産活用事業の拡充を図ります。

 こうした各施策をより効果的に実施するあたり、今年はミサワホーム株式会社との連携を深めてまいります。具体的な取り組みはこれから検討していくことになりますが、両社でシナジーを発揮することを最優先してまいります。

 ブランドビジョン「Sincerely for You~人生をごいっしょに。~ 」のもと、今年も「全員営業」、そして「10倍のスピードと10倍の実行」であらゆる施策に取り組みます。「報連相の徹底」についても昨年同様、心して日々の業務に取り組みます。
 昨年とあえて同じことを申し上げるのはその重要性もありますが、変えてはいけないことを浸透させるためでもあります。
トヨタホームは今年も、よりよい住まいづくりに取り組んでまいる所存です。

■住友林業(株)社長 市川 晃氏

 明けましておめでとうございます。

 ご家族ともども健やかな新年を迎えられたことと思います。
年始式に当たり、ひとことご挨拶申し上げ、皆さんと気持ちをひとつに、この一年に挑戦していきたいと思います。

【昨年の国内外の政治経済の動き】

 昨年は世界各国で大きな動きがありました。年明けの1月には、台湾で、中国との一定の距離を置く蔡英文氏が総統選に勝利し、台湾史上初の女性総統が誕生しました。5月にはフィリピンで、過激な発言を繰り返すドゥテルテ氏が大統領選に勝ち、強権政治の復活を懸念する声もあがりました。6月には世界を驚かせた英国のEU 離脱決定というニュースが入り、そして、極めつけは言うまでもなく11月の米国大統領選でのトランプ氏の勝利です。

 これだけ見ても、世界の構図は昨年1年間で大きく変化しました。米国大統領選後の、株価の上昇や円安の流れに象徴されるように、世界の政治、経済を取り巻く環境は一変し、この大きな変化の波は今年、各方面において様々な形となって現れてくるでしょう。
 日本においては、マイナス金利の導入で幕を開け、伊勢志摩サミット、参院選での与党圧勝、オバマ大統領の広島訪問など、歴史的にも注目される多くの出来事がありました。

 また、4月の熊本地震では多くの被害を出し、その後も10月の鳥取中部地震、阿蘇山の噴火、そしてクリスマス前の糸魚川の大火災等、昨年も我々の生活は自然の大きな力に翻弄されました。
 まさに国内外において、昨日の常識では想像できないことが今日起きるということであり、事業においても想定外のことがおきるという前提で対応力を高めていくことの重要性を再認識した1 年でした。

【国内外の今後の主な動き】

 さて、今年はいよいよトランプ氏が米国大統領に正式に就任します。金利や株価は先行して上昇していますが、今後の実際の政策内容を冷静に見極めていく必要があります。また、ヨーロッパでは3月のオランダ議会選、5月予定のフランス大統領選、そして9月のドイツ総選挙と重要な政治の日程が控えています。昨年英国や米国で起きた「ナショナリズム」の台頭が続くのか、それとも「グローバリズム」の継承となるのか、各国の選択が注目されます。

 一方、国内では、安部政権は安定した政権運営を続けていますが、外的環境が予断を許さない中、オリンピックを控え、国内景気を成長軌道に乗せる為の重要な年になってくると思います。

【働き方改革について~個々の仕事の品質の向上~】

 その中で注目される政策の一つが「働き方改革」です。

 当社グループにおいても長時間労働の削減は経営課題の一つとして、継続的に取り組んでおり、今年は更に進めていきます。会社は規定や制度を整えていきますが、本当に働き方を変えていくために、最も大切なことは実際に働いている皆さんの意識改革です。

 自分の仕事は何のためにやるのか、その為にやらなければならないことは何か、などを深く突き詰め、自身の生活と仕事をバランスよく形作っていくための自己改革に取り組んで下さい。また、もうひとつ重要なことは上司の役割です。上司は制度を理解し、部下の業務内容をしっかりと把握した上で、働き方改革に一緒になって取り組み、同時に組織力を高めていかなければなりません。

 その為に必要なことは、まずはそれぞれの仕事のたな卸しです。
 仕事には優先順位とメリハリが必要であり、その見極めが重要です。そして、その内容は上司と共にチームや組織で共有されなければなりません。
 社員一人ひとりが自己改革し、それを支える組織力が向上していけば、全体の働き方が変わり、生産性が上がります。
 そいう改革を進め、生産性を上げていくためには、「仕事や業務そのものの(品)質を向上させる」ことを考えなければなりません。
 社員一人ひとりがやりがいを感じ、企業の競争力強化と発展に繋げていくために取り組まなければならないのは“質”を意識した行動です。
 社会的に貢献する企業とは、“質”の高い人財や組織力をバックに、“質”の高い技術や情報を活かし、そして“質”の高い商品やサービスを常に提供し続けている企業ですが、その原動力になっているのは社員一人ひとりの“質”を意識した日常業務だということです。
 政府の「働き方改革」も、単に労働時間を削減するというだけではなく、仕事の質をあげ、生産性を高めていくことで、個人の生活の向上を図ると共に、企業の収益力を高め国際競争力をつけていこうというものです。
 まさに、仕事のあり方ついても量から質の時代へと入ってきているのです。

【中期経営計画について ~19/3 期の目標達成に向けた土台づくり~】

 昨年5月に住友林業グループは、2019年3月期を最終年度とした中期経営計画を発表しました。今年は2年目となりますが、目標達成を確実なものとし、次のステージに向けての施策を展開する重要な年となります。
 昨年11月に発表した今期の業績予想は、売上高は前期比6.7%増の1兆1,100億円、経常利益は14.2%増(前期数理差異影響を除く)の480億円です。
 数値面では、好調な海外事業を背景に全体業績は比較的堅調に推移していますが、先行きの不透明感は拭えず、また、国内住宅関連事業は厳しい状況にあるといえます。

 しかし、いかに時代が変わり、景気が変動しても住宅および住生活に関わる分野では常に新たな需要が生まれてきています。重要なことはその需要を我々がどのようにして創出し、あるいは取り込んでいくかという事です。
 これはすなわち我々が如何に質の良い商品やサービスを提供しつづけているか、そしてお客様に我々を選んで頂いているかという事です。
住友林業グループの国内事業のプレゼンスは磐石なものでなければなりません。

 世界市場への展開もしっかりとしたグループの国内事業の基盤があってのものです。この点については明確に認識して下さい。
この先いかなる市場環境においても勝ち組となり、シェアを伸ばしていきます。

 今期我々は「失敗を恐れず、全員でCHANGE&TRY」というスローガンを掲げて、グループ全体で組織風土の改革と事業の拡大に取り組んでいますが、新たな年を迎え、もう一度決意を新たにしたいと思います。

【今年取り組むべきこと ~今年は行動・実行の年~】

 今年のテーマは「行動・実行する年」です。
 特に、やるべきことはスピード感を持って確実に実行してください。スピードは付加価値でもあります。やるべきことは素早く、そしてしっかりやりきってください。また、皆さんがこれまで考えてきたこと、温めてきたことも是非とも形にしてください。良いと思うことはやってみることです。
 今年は「行動・実行」と言う事を常に意識したいと思います。

【最後に】

 さて、今年の干支は丁酉(ひのととり)です。
 株式相場の格言では「未(ひつじ)辛抱、申(さる)酉(とり)騒ぐ」とあるように、2016年サルに引き続き、本年も株式相場は騒ぐ年です。
一方、「酉年(とりどし)」は、昔から「トリ(酉)込む」に繋がるとされ、「運気もお客様も取り込める」「商売繁盛の年」とされていますが、今年は住友林業グループにとっては、飛躍のための“働き方改革”にトリ組む年、すなわち“働き方改革元年”です。

 企業の使命は社会の公器としての継続性にあります。
 我々は今年創業326年を迎えますが、これまでの歴史を築いてきた先輩たちに感謝するとともに、我々は次の時代へと継続的に発展する道を開いていかねばなりません。

 住友林業グループは、今や「森林」や「木」をバックボーンに様々な生活関連事業手がけるユニークな企業グループであり、その発展の可能性は無限に広がっていますが、その未来を作っていくのは、我々一人ひとりの思いであり行動であるということをしっかりと共有しましょう。

 そして、2017年が皆様と住友林業グループにとって大きな飛躍にむけた年となりますように、「失敗を恐れず、全員でCHANGE&TRY」という決意を胸に、日々の業務に取り組んでいきたいと思います。

 どうか、皆さん、健康第一にそして心豊かな一年を過ごしてください。

■東急グループ代表・東京急行電鉄(株)取締役社長 野本弘文氏

 まずは、グループ各社で大きな事故もなく、無事に新年を迎えられたことを喜びたいと思ます。

 2016年度も、あと3か月となりました。グループ各社の業績は概ね順調ですが、日本経済全体では足踏み状態といったところです。昨年のイギリスのEU離脱決定やアメリカ大統領選でのトランプ現象など、予想も出来ない事象が今後も起こってくるでしょう。正月の新聞には新年のキーワードとして、「断絶」「不確実性」「変化」といった活字が多く見られましたが、それらは昔から言われている言葉です。東急グループとして世の中の流れに惑わされず、しっかりとした信念や基軸をもって対応することが大切です。

 訪日外国人客数の伸びは、鈍化傾向にあるとはいえ、アジア新興国の所得拡大は今後も続いていくでしょう。引き続き外国人客の消費動向変化に対応した事業展開をお願いします。また2月24日から始まる「プレミアムフライデー」には、すでに創意工夫を重ねたグループ連携により準備を進めていますが、この事業機会を確実にとらえ、併せて各社社員の働き方を変える契機にもしてください。

 2017年度は、東急電鉄は現経営計画の最終年度であり、東急不動産ホールディングスは新たな経営計画がスタートする年です。昨年は、3月の東急プラザ銀座の開業、4月に「東急でんき」のサービス開始、7月には仙台空港の運営開始など、グループ各社が連携した事業を躍進させた1年でした。今年の東急グループのトピックスですが、1つ目は「渋谷キャスト」の開業です。渋谷駅周辺では、「100年に一度」と言われる大規模再開発が進捗しており、東急電鉄と東急不動産は6つのプロジェクトを進めています。東京五輪の行われる2020年にかけて順次竣工しますが、その先駆けとなる施設が、渋谷と原宿の中間に建つ「渋谷キャスト」です。東急ストアの新業態が入店するほか、共同住宅は東急住宅リースや東急ライフィアが運営を行います。グループ一体となってこの魅力ある施設の開業準備を進めてください。

 2つ目は、伊豆観光列車「ザロイヤルエクスプレス」の運行開始です。東急電鉄と伊豆急行が連携し、横浜~伊豆急下田間で7月から運行します。併せて4月に「下田東急ホテル」のリニューアル開業、「下田ロープウェイ」と寝姿山山頂の飲食施設の改装も予定しています。グループを挙げて「ザロイヤルエクスプレス」の誕生を盛り上げ、地域の方々と連携し、伊豆の活性化に貢献しましょう。

 各社トップの皆さんに伝えたいこととして、「三つのCH」があります。チャンス、チェンジ、チャレンジですが、この中で一番大事な言葉は「チャレンジ」です。世の中が「チェンジ」してきたところに、必ず「チャンス」が生まれますが、これに「チャレンジ」しなければ何も生まれません。同時に成果を出すためにも、「チャレンジ」への事前準備やタイミングの判断もしっかりお願いします。

 東急グループには、お客さまと信頼によって結ばれる多くの「顧客接点」があります。またグループ事業の「ネットワーク」や「組み合わせ」により、さらなるサービスや商品が生まれるなど、他にはない強みを持った企業集団であると考えます。これらの強みに磨きをかけるためにも、「自立と共創」がグループの経営理念の根幹であることを胸に刻み、
各社の着実な成長を図り、またお客さまに選ばれ続けるブランドとして、コンプライアンス経営にもしっかりと努めていきましょう。

■オリックス(株) 取締役兼代表執行役社長・グループCEO 井上 亮氏

~変化をビジネスチャンスに~
【マクロ環境は不透明な状況が続く】

 英国のEU離脱は今後の予測が困難な状況にあるものの、ポンドの下落を受けて英国内への投資チャンスが生まれると考えている。
 米国では今月20日にドナルド・トランプ氏が大統領に就任するが、その後の政策の行方を見極める必要があると判断しており、しばらくは不安定な状況が続くだろう。

 今年はフランスの大統領選挙やドイツの議会選挙などが予定されているため、さらなるサプライズが起きる可能性もあり、慎重に状況を見守りたい。

【変化をチャンスと捉え、成長を持続】

 私たちが考えているオリックスの企業価値と株価との間に隔たりがあるとの判断から、2016年10月に自社株買いを発表した。オリックスを正当に評価してもらうためには、利益を生み出し、成長を続ける力があること、環境の変化に対応して新たな挑戦を行い続けることを示すことが重要になる。

 過去に様々な危機を乗り越えて蓄積した、多くの事業経験と専門性がオリックスの武器であり、変化をビジネスチャンスとして捉え、これまで成長して来た。常に自らが動き、考える。これがオリックスの成長を支える原動力である。今後も、同じスタンスで成長を持続していく。

■ポラスグループ代表 中内 晃次郎氏

 アメリカ新大統領就任、イギリスのEU離脱を見据えたヨーロッパ情勢等々、先行きが見えづらい国際情勢の中、国内においては少子高齢社会、年金問題、規制緩和の遅れなど、諸問題が解決されないまま新年を迎えました。

 一方、本年の不動産業界は引き続きの低金利基調や、緩やかな地価上昇が予想されるなど、総じて堅調な年になると考えています。しかし建設費の面では、ドル高傾向は資材価格の上昇につながり、現場の人手不足感もありコスト的には見通しが効かない状況です。一部都心では不動産価格が上昇していますが、私たちがテリトリーとしている近郊エリアは実需に基づいて動いており、大きな値動きはないと考えておりますので、投機的な動きや情報などに左右されずに着実に行動してまいります。

 本年、当社では『凡事徹底』をモットーに、当たり前で基本的なことを確実に実行します。責任と権限の明確化や仕事の構造の見直しを行い、個人の力量だけに頼り過ぎない事業運営を進めます。そして核となる強みを構築し強い骨格を持った、いつの時代でも勝ち続けられる会社にするために、会社の文化的インフラを強化する1年とします。

 そして初夏に稼働予定の佐賀県の工場を確実に立ち上げ、2年後に控えた創業50周年に向けて、社会からより信頼される企業を目指し、全社一丸で前進し、盤石な企業基盤を構築してまいります。 

■(株)アキュラホーム 代表取締役社長 宮沢俊哉氏

 新年あけましておめでとうございます。2017年の年頭にあたりご挨拶を申し上げます。

 今年は酉年です。酉の字は酒を醸す器の象形文字で、収穫した作物から酒を抽出することから「成る」「実る」「成熟」の意味を持つそうです。いわば、「結果につながる年」になるのではないかと考えています。

 アキュラグループでは一昨年に策定した「10年ビジョン・3ヵ年計画」に基づき、環境変化に対応できる経営基盤の強化を着々と積み重ねてまいりました。昨年3月の住宅請負事業および付加価値物流事業の分社化や、6月には中大規模木造建築の埼玉北支店「住まいと暮らしサロン」をオープンさせるなど、新たなチャレンジを次々に行ってまいりました。これら常に前進し続ける力強さがアキュラグループの強みであると実感した年でもありました。

 そこで、今後のアキュラグループの方向性を4つお話ししたいと思います。
 一つ目は、豊かな暮らし提案企業として理想の住まいづくりを追究することです。高性能、高品質だけでなく、住みごこちの良さも取り入れています。さらに、「永代家守り」や、リフォーム強化、まちづくりの推進も行っていきます。昨年6月に竣工した中大規模木造建築の埼玉北支店「住まいと暮らしサロン」のように、各拠点でも地域守りの礎ができてきており、お客様に感動いただけるサービスをご提供してまいります。

 二つ目は、次世代建築体制の構築です。近年職人不足が問題とされていますが、アキュラグループでは若い職人の育成や海外から人財を採用するなど、理想の職人・匠集団の形成ができつつあります。付加価値物流事業ハウスロジコムによる物流体制の革新なども始まっており、今年本格稼動していきます。

 三つ目は、人の輪を大切にするということです。CMなどの広告宣伝費を減らし、紹介キャンペーンや感謝祭イベント、太陽光発電のキャンペーンなどを通して、コストパフォーマンスの高い豊かな暮らし提案を行い、お客様に還元したいと考えています。

 四つ目は、新時代対応のワークスタイルを確立することです。女性の働きやすい職場環境づくりのほか、お客様にしあわせな住まい・豊かな暮らしをご提供するためには、私たちがしあわせでなければならないという考えから、従業員の充実した会社生活と人生を後押しするために今期から9日間連続の長期休暇取得を推進しています。また、日本らしさを残しつつグローバルな見方も取り入れ、新しい時代のワークスタイルを考え、実践し、これを発展させていきます。

 この新しい年が、皆様にとって素晴らしい一年となりますことを祈念して、私の年頭のご挨拶とさせていただきます。

■サンフロンティア不動産(株)代表取締役社長 堀口智顕氏

 あけましておめでとうございます。謹んで新年のお慶びを申し上げます。

 本年は、大きな変化が起こる一年になる予感がいたします。国内では、政府が昨年8月に閣議決定した「未来への投資を実現する経済対策」の本格的な推進や日銀が掲げる 2%の「物価安定の目標」の実現に向けた金融政策が効果を発揮していくことなどにより、日本経済が成長への歩みを進めていくことが期待されます。不動産業界においては、長年に渡って賃料上昇・空室率低下傾向が続いてきた都心の賃貸オフィスビル市場が足元では空室率3%台の水準まで改善しており、市況の反転が近づいてきていると感じております。

 一方で世界に目を転じれば、グローバル化の流れと逆行する保護主義・ポピュリズムの動きが強まっており、欧州やアジアなどの主要国で重要な政治イベントが控えるなか、先行きに対する不透明感のさらなる高まりが見られます。

 そのような中、当社は危機感を共有した全員参加の経営を推進し、内部管理体制を強固にするとともに、強い意志を持って、フローとストックを両立させたビジネスモデルの事業へと進化させてまいります。今こそ強みを磨くときであり、「利を求むるに非ず、信任を求むるにあり」という明確な方針の下、「テナント斡旋力」「不動産再生力」「オペレーション力」に尖っていきます。お客様お一人おひとりのご希望を丁寧に伺い、お客様視点で不の解消を現場で研究し、真のお困りごと解決と付加価値の増大に時間と労力を惜しまず誠実に取り組んでいくことで、「質の向上」と「果敢な挑戦」を行い、お客様から愛され、選んでいただけるパートナーとなってまいる所存です。

 当社は、日本とアジアの幸福と繁栄に貢献しながら、国益に資する事業をもって立つ企業として、「世界一お客様に愛され、選んでいただける不動産会社」というビジョンの実現に向け、これからも全社一丸となって精一杯取り組んでまいります。

 本年も旧に倍するご指導ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げますとともに、皆様にとりまして、素晴らしい一年となりますことを心より祈念いたしまして、年頭のご挨拶とさせていただきます。

■(株)リビタ代表取締役社長 都村智史氏

 (今年の一文字に「結」を選択)

 シェア・コミュニティを事業軸とする弊社はリノベーションを通じて人と人、人と街を結ぶコネクトの役割を果たすことが重要と考えております。新しい結びつきがあってこそ、そこに付加価値が生まれます。

 「結」という文字には「糸を束ねて一つにゆわえる」という意味が込められております。新年を迎えるにあたり、弊社とパートナーの方々が持つ多種多様な「糸」で「吉」をより合わせて新しい付加価値を創造し、その「結」果を相互に享受していきたいとの決意を新たにしております。

■東建コーポレーション(株)代表取締役社長兼会長 左右田 鑑穂氏

 謹んで新年のご挨拶を申し上げます。皆様にとって幸多き年となりますことを祈念致します。

 リーマンショック以降、抑制していた店舗の出店戦略について、昨年は出店戦略の強化に向けた具体的な計画の立案を行ない、出店・移設を行なってきました。本年度も更なる出店戦略の強化を図り、短期間で出店戦略を推進すると共に、優秀な人材の確保と早期戦力化を実施致します。
 また、都市部における賃貸需要のニーズにお応えするため、弊社独自の専用機能付物件による他社との差別化が重要となります。そのため、専用機能付物件の商品力強化、及び営業部員に対する教育の強化に注力致します。

 本年もお客様に満足頂けるサービスの向上を目指し、様々なご提案をして参りますので、ご支援ご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

(株)さくら事務所 代表取締役社長 大西倫加氏

 2017年のさくら事務所キーワードは「ストレッチ」。

 宅建業法改正にともなうインスペクションの認知度向上、既存マンションで増加中の維持管理コンサルティングニーズを受け、当社でも思いきって人への投資、教育体制強化・ノウハウ体系化に取り組み、チーム増強と全国展開など拡大方針を進めます。

 とくにここ5年で急速に伸び、生活者の関心やリテラシーの変化を実感するマンション管理組合向けコンサルティングにおいて、専門家の採用・育成によるキャパシティ不足解消、サービス拡充は急務。個人向けインスペクション事業においても引き続き教育強化による質・人員の確保はもちろん、テクノロジー活用によってさらなるユーザー利便性向上に注力する所存です。

■(株)ネクスト代表取締役社長 井上高志氏

 新年明けましておめでとうございます。

 本年をもって株式会社ネクストは会社設立20周年を迎えます。たった一人、ワンルームマンションの1室で始めた会社も、今や子会社12社、社員1,000人の規模に拡大し、サービス展開国数は51カ国となりました。弊社サービスを利用してくださるユーザーの皆様、取引先企業の皆様、株主の皆様など、これまでご支援、ご協力いただいた多くの方々には深く感謝しております。

 思えば1997年の設立当時、国内の携帯電話普及率は約20%、インターネット普及率に至ってはわずか数%でした。それが今や、携帯電話の契約台数は人口を越え、インターネットの普及率も8割超となり、こうした情報通信技術は私たちの日々の生活に欠かせないものとなっています。さらに昨今は、AI(人工知能)、VR(仮想現実)などの新たな技術により、様々な分野でこれまで不可能と思われていたことが現実となりつつあります。

 弊社が基幹事業、不動産・住宅情報サイト『HOME'S』を提供する不動産分野も例外ではありません。創業以来変わらず掲げてきた、テクノロジーによる不動産業界の革新―Re-Tech(不動産テック)―をより強力に推進する技術が続々と登場し、それらをいかに採り入れ、価値提供につなげていくかが今まで以上に重要になっています。既に進めているAIによる情報精度やマッチング精度の向上、VRを活用した新しいユーザーエクスペリエンスを提供する試みなどに加えて、今後は従来のインターネットメディアという枠にとどまらず、次世代サービスの拡充を進める計画です。国や言語に関わらず誰もが安心、納得の住み替え、不動産取引を行うことができるプラットフォームの構築を目指して、不可能を可能にする挑戦を続けます。

 2017年4月、弊社は「NEXT(ネクスト)」から「LIFULL(ライフル)」に社名を変更します。「LIFULL」は社内公募からうまれた造語で、あらゆる人々の暮らし(LIFE)を満たす(FULL)、笑顔あふれるしあわせな暮らしを提供するという意味をこめました。すでに一部の子会社やサービスの名称には「LIFULL」を冠していますが、社名変更後は弊社グループが提供するサービスを「LIFULL」という新ブランドに統合し、国内はもちろんグローバルでも事業展開を加速して行きます。

 30年、50年、100年と皆様に支持される企業グループを目指して、我々は常に革進を続けます。

 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

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