不動産ニュース / 開発・分譲

2017/3/30

CRE戦略支援で神田にホテル/日土地

建て替えが完了した「万惣ビル」外観。
特定緊急輸送道路に面していることから、
国や都の助成金を受けることができた

 日本土地建物(株)がCRE戦略支援事業としてプロジェクトマネジメントを受託して推進してきた「万惣ビル」(東京都千代田区)が、このほど竣工した。

 同物件は、東京メトロ銀座線「神田」駅徒歩1分に立地。フルーツパーラーを主業とする(株)万惣が本社・貸しオフィスとして使ってきたビル(1967年築)を建て替えたもの。特定緊急輸送道路に面しているため、東京都の条例により耐震診断したところ耐震性能が基準を満たさなかったことから、全テナントを退去させその後の活用方法を模索していた。

 日土地は、緊急輸送道路沿道建築物の耐震診断や建て替えに係る助成金の申請代行を行ない、その後競合他社とともに、有活方法を提案。他社がオフィスビルを提案したのに対し、東京駅・秋葉原駅に近いことから、ビジネスマンや海外観光客の宿泊ニーズが大きいと判断し、(株)共立メンテナンス運営の宿泊特化型ホテルを提案し、採用された。

  同社は、万惣とプロジェクトマネジメント契約を締結し、事業者代理として設計事務所、ゼネコン、ホテル運営会社を選定した。工事費高騰の時期にあったためゼネコン選定に1年を要し、15年に着工した。建物は、地上12階建て、延床面積約4,200平方メートル。総工費は15億円で、国や都から約6,000万円の助成金を得た。1階をコンビニに賃貸するほかは、共立メンテナンスが25年の定期借家契約で一括で借りあげ、「ドーミーインPREMIUM神田」として運営する。総客室数は139室。同社の最上位ホテルとして、客室グレード等を高めているのが特長。最上階には大浴場も備える。

セミダブルの客室。
ドーミーインブランドのPREMIUMは、
好立地で客室グレードも高めている

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CRE

Corporate Real Estate の略で、「企業不動産」をいう。企業は、事業のために事務所、店舗、工場、福利厚生施設など各種の不動産を所有・賃貸借しているが、それらすべての不動産がCREである。

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