不動産ニュース

2014/4/1

不動産各社で入社式

 新年度を迎えた1日、不動産各社が新入社員を迎え、入社式を執り行なった。
 各社入社式での社長挨拶の要旨は、以下の通り(敬称略)。

■三井不動産(株)代表取締役社長 菰田正信氏
■三菱地所(株)取締役社長 杉山博孝氏
■住友不動産(株)代表取締役社長 仁島浩順氏
■野村不動産ホールディングス(株)取締役社長 中井 加明三氏
■東京建物(株)代表取締役社長 佐久間 一氏
■(株)大京代表執行役社長 山口 陽氏
■(株)長谷工コーポレーション代表取締役社長 辻 範明氏
■森ビル(株)代表取締役社長 辻 慎吾氏
■三井不動産リアルティ(株)代表取締役社長 竹井英久氏
■三菱地所レジデンス(株)取締役社長 小野真路氏
■住友不動産販売(株)代表取締役社長 田中俊和氏
■東京建物不動産販売(株)代表取締役社長 種橋牧夫氏
■大和ハウス工業(株)代表取締役社長 大野直竹氏
■積水化学工業(株)代表取締役社長 根岸修史氏
■三井ホーム(株)代表取締役社長 市川俊英氏
■積水ハウス(株)代表取締役社長 阿部俊則氏
■森トラスト(株)代表取締役社長 森 章氏

■三井不動産(株)代表取締役社長 菰田正信氏

 入社おめでとうございます。
 三井不動産グループは、日本の経済・社会の発展とともに進化し、その時代の「パラダイムの転換」を捉え、自らのビジネスを革新し、新しい「価値」を創造してきました。価値創造にチャレンジし続けることこそ、当社グループのDNAです。

 当社グループのコーポレートステートメントである「都市に豊かさと潤いを」は、人が暮らし、働き、憩う「都市」を豊かで潤いのあるものにするという強い意思を示したものです。都市の魅力の高まりは、グローバル化が進んだ現代において、世界中からヒト・モノ・カネ・情報を集め、日本経済の活性化にも大きく貢献することになり、当社の担う役割は、その社会的意義が大きなものとなっています。2020年には、東京でオリンピック・パラリンピックが開催されることとなりました。これを絶好の機会と捉え、当社グループの街づくりの魅力を世界に発信していきたいと考えています。

 また、グループビジョンで示す「&マークの理念」は、多様な価値観を「or」ではなく、「&」として共存・共生させようというものです。つまり、多様性を受け入れ、常識的には価値観の対立するものでも、その相克を乗り越えて共存・共生させ新たな世界を切り開いていくことを、経営の理念に据えているのです。日本の経済・社会が成熟化し、経済のグローバル化も進む時代において劇的に変化する社会のニーズに対応して、新たな価値創造をしていくためには、この思想は非常に重要です。

 入社にあたり皆さんに期待すること、心掛けていただきたいことは以下の五つです。
 まず「自立した個人になる」ということ。「自立した個人」として「会社のビジョン」に「自らの志」を重ね合わせ「自己実現」を果たしてください。
 二つ目は、「幅広い視野を持つ」こと。自らの可能性を伸ばしていくためには、「好奇心」や「ネットワーク力」、価値ある情報を選び取る「感性」が必要です。社内外・世代を問わず、またグローバルに「人との交流」「出会い」を大切にし、物事を見る視野・人間の幅を広げていただきたいと思います。
 三つ目は、「チャレンジスピリット」。仕事をしていく中で、様々な困難に直面することがあります。そういう時こそ、当社グループのDNAであるチャレンジスピリットを発揮していただきたいと思います。
 四つ目は、「健全な心身を保つ」こと。常に心と体の健康を保てるよう、十分な自己管理を心掛けてください。
 そして最後は、「社会人としてのコモンセンスを持つ」こと。世の中の不祥事は、常識の欠如に起因するものがほとんどです。「コモンセンス」がしっかりしていれば、ごく自然にコンプライアンスの態勢がとれるはずです。

 不動産業は、社会的意義が大きく、人々に夢と感動を与えられる産業です。
 三井不動産グループが、更に魅力あふれる企業グループであり続け、また今後もたくましく成長していけるよう、共に頑張りましょう。

■三菱地所(株)取締役社長 杉山博孝氏

 当社には、時代が移り変わっても「守るべき」我々の原点、三菱三綱領(所期奉公・処事光明・立業貿易)がある。英語に直せば、それぞれpublic、fair、globalだ。その中で、当社グループの基本使命「まちづくりを通じて社会に貢献する」は全ての社員に求められていることを心に留めておいて欲しい。

 2011年度より当社グループの10年後のあるべき姿を掲げた中長期経営計画「BREADTHROUGH2020」を進めており、2020年のオリンピック開催年と重なる。オリンピックに向けた、追い風を期待するのではなく自分自身で努力し、この追い風をより強い風にする為にも、皆さんの若い力が当社グループの原動力になることを期待している。

 本日から当社グループの一員として仕事に取り組む上で、次の4点を大切にしてほしい。
(1)インテグリティ・コンプライアンス:我々の仕事は様々な人達と信頼関係を築けるかが重要である。日々の仕事の中で誠実な行動を心がけ、どのような人からも信頼される社会人になってほしい。
(2)チャレンジ志向・イノベーティブ:当社は日本で初めてオフィス街を創ったようにチャレンジを続けてきた会社であり、常にチャレンジを続ける気持ちを持って仕事に取り組んで欲しい。新しいことや大きいことだけではなく、日々の仕事の中でもチャレンジ出来ることがあり、意識して仕事を進めてほしい。
(3)グローバル:当社のグローバル事業は経営の大きな柱である。海外に進出するグローバルだけではなく、東京・丸の内に海外から人を呼び込むグローバルも重要であり、様々な取り組みを行っている。どんな仕事の中でもグローバルに通じる部分があり、心がけて仕事に取り組んで欲しい。
(4)アズワンチーム:当社グループの事業は、チームワークが必要であるが、仲良く仕事をするばかりではなく、お互い切磋琢磨して欲しい。いろいろな議論を通じて一つにまとまり、前進していくことを念頭に置いて欲しい。

 主体的に仕事に取り組み、挫折や困難を乗り越えていくことが、将来の成長の糧と思って、日々の課題に取り組んで欲しい。

■住友不動産(株)代表取締役社長 仁島浩順氏

 住友不動産グループを代表して、皆さんの入社を心より歓迎します。
 現在、当社グループは、過去最高業績の更新を目標に掲げ、「第六次中期経営計画」に取り組んでいます。景況感の改善や低金利を背景に足元の業績は順調ですが、「少子高齢化」の問題をはじめ、対処すべき課題は多く、当社が目指す「持続的な成長」に向け先行きは決して楽観視できません。現状に安住せず、常に高い志で新しいことにチャレンジし、当社ならではの新機軸を打ち出していかなくてはなりません。
 
 皆さんには、1万人を超える当社グループ社員の中核を担う人材として、また、当社の成長力を支える人材として大いに期待しております。「寄らば大樹の陰」は通用しません。誰かに言われるがまま盲従することなく、皆さん一人ひとりが自ら考え、信念をもって行動することが肝要です。道のりは決して楽ではありませんが、苦しい時こそ笑顔を忘れず、互いに切磋琢磨しながら一緒に頑張ってまいりましょう。

■野村不動産ホールディングス(株)取締役社長 中井 加明三氏

 皆さんに、まず伝えたいことは、野村不動産グループは、まだまだ成熟していない、これからも成長し続ける企業グループだということです。
 少子高齢化や社会構造の変化、顧客ニーズの多様化等、様々な環境の変化に対して、野村不動産グループは、絶えず新しい挑戦と変革を追求し、多様化する社会や顧客ニーズに応える、高い価値を創造し、続けていかなければなりません。

 そのために、必要なことが3つあります。
 まずは、野村不動産グループのDNAとしてある顧客志向という事です。このことは皆さんがこれから働く上で、常に行動の原点にして下さい。
 第二に、チャレンジスピリットです。現状に安穏とすることなく、常に変革を追求し、チャレンジし続けて下さい。
 最後は、グループが有機的に連携する総合力です。

 当社グループの業務は多岐に渡っていますが、それぞれの分野において、ノウハウを共有し活用することで、新たな変革・価値を創出していかなければなりません。その実践力こそが当社のグループ経営の最大の強みなのです。

 本日から同期となった皆さんが、会社・部門の枠を超えて結束し、将来において、グループシナジーの原動力となる事を期待しています。
私の信念でもありますが、「人を育てる事が、すべての戦略実現に繋がる」と確信しています。野村不動産グループの成長のためにも、切磋琢磨しながら、それぞれが強い個となり、当社グループを支える人材となって頂きたい。

 一人一人が生き生きと、それぞれの能力を発揮し、新しい価値創造を生み出していく、ワクワクした企業グループをみんなで作りあげていこうではありませんか。
 皆さんが思う存分チャレンジし、成長していく姿を楽しみにしています。

■東京建物(株)代表取締役社長 佐久間 一氏

 当社は、明治29年10月1日の設立から今年で118年目を迎えます。しかし、大切なことは、その歴史を誇ることではなく、創立者である安田善次郎が旨とした“進取の精神”を持ち続けることです。皆さんも、当社の一員として新しいことにチャレンジすることを忘れないで下さい。

 次に、仕事をする上で大切にして欲しい基本姿勢、「総合力の発揮」「現場主義」「スピード」の3点についてです。
 まず「総合力の発揮」とは、「東京建物グループの総合力を発揮すること」に他なりません。また同時に、一つ上の立場や目線に立って全体最適を考えて欲しいと思います。
 次に「現場主義」です。お客様目線で物事を考え、我々はプロとして、お客様の期待を超えることで評価されるものです。「東京建物はここまで考えているのか」とお客様に感じて頂けるようなモノづくりやサービスのレベルを目指すようにして下さい。
 3つ目が「スピード」です。徹底した議論を行い方針を定め、直ちに皆がベクトルを合わせ、一致団結して突き進むことによってスピードが生まれるのです。
 以上、3点を良く理解して、仕事に取り組んで欲しいと思います。

 最後に、健康管理には自分で責任を持ち、くれぐれも留意するように気をつけてください。そして、皆さんの成長が当社発展の力となることを期待しています。
 以上を人生の先輩として皆さんにお願いし、私からの祝辞といたします。

■(株)大京代表執行役社長 山口 陽氏

 本日は、皆さんが社会人としての第一歩を踏み出す記念の日です。この記念すべき日を迎えるにあたり、ご家族はじめ、これまでお世話になった方々に対して感謝の気持ちを忘れずに新たな決意を持ってスタートしてもらいたい。

 大京グループは、東京オリンピックが開催された1964年に設立され、今年の12月で50年目を迎えます。これまでの大京は、開発主導型経営を推進してきましたが、バブル崩壊、リーマンショックなど経営危機を経て、生き残りと会社を強靭化するために経営の立て直しを図ってきました。おかげで、多少の経済環境変化にも耐えうる企業体に変革し、一次改革である成長に向けた基礎固め、フローとストックの両輪経営の実現を果たすことができ、これからは、「グループビジョン2020」(お客さまに選ばれる会社を創造する)の実現に向け、第二段階である顧客価値経営の実践をするステップに入ります。

 大京グループの経営理念は、「私たちはグループの力を合わせ、あらゆるライフステージに応える住まいとサービスを提供し、住文化の未来を創造していきます」です。常にお客さまの声を聴き、住まいやサービスの向上を目指し、お客さま満足度をアップすることに我々の使命があると思っています。
 我々のようなBtoCを中心業務としている企業は、お客さまからの信頼という貯金を積み上げる努力が必要です。誠実で嘘がなく、人望がなければ相手より信用、信頼はされません。そのためには、約束は守る。言ったことは実行する。といった、人として当たり前の行動を実行することが不可欠です。人の信頼を得る仕事をするということは、非常に難しく努力が必要です。皆さんが、お客さまの声に真摯に向き合い、お叱り、失敗を糧として成長され、多くの方々から頼られる人財になられることを期待したい。

 大京グループにおける最重要課題は人財の育成です。将来を託せる人財を育成していかなくてはなりません。時代の変化は我々が考えているよりはるかにスピードが速く、これまでの経営スピードでは世の中から取り残されます。大京グループも新機軸となる新たな事業を模索し、さらなる成長に向け行動を起こしていかなければなりません。
 大京グループでは、皆さんに様々な成長の機会を用意していますが、その機会をどう生かすかは皆さん次第です。自ら成長したいという意欲を強く持ち、気付き、意見は声に出して、色々なことにチャレンジしてもらいたい。

 これを実現するには、部所や会社の枠を超えた活溌なコミュニケーションが必要です。皆さんは入社される会社は違いますが、会社の枠を超えて強い仲間意識、グループ意識、同じ会社の一員だという気持ちで、お互い切磋琢磨しながら成長してもらいたい。

■(株)長谷工コーポレーション代表取締役社長 辻 範明氏

 新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。
  
 建設・不動産業界は、東日本大震災からの復興や東京五輪に向けての開発、そして昨年来のアベノミクスによる経済環境の好転による需要増などにより、良い事業環境になっています。但し、マンション事業に関しては、中長期的にフロー中心からストックへのシフトが想定されるため、決して楽観視できず、長谷工グループの事業構造もそれに合わせて変化させていかなければなりません。

 先輩たちは、今後必ず来るであろう環境の変化に備えるべく、どのように挑戦していくか。それは20代、30代、40代の社員たちが自分自身の未来を自分たちで切り拓いて行く第一歩に他なりません。そして新入社員の皆さんも一緒にそれに取り組み、経験できるチャンスがあるので、是非とも臆することなく積極的にチャレンジし、前向きに明るく社会人としてのスタートを切っていただきたいと思います。

 当社グループは77年前に小さな工務店からスタートして大きくなってきました。そして40数年前からマンション建設とその周辺事業に特化してきました。当社の分譲マンション施工戸数は、間もなく55万戸を超えます。また、当社はこれまでマンションという居住形態を広く社会に普及させると同時に、時代毎のニーズに応えるべく様々な技術開発を行い、マンションのスタンダードをつくってきたと自負しています。我々はこれから、この実績をもとにして事業を深化させていく道のりを歩んでいきます。
 まずは、長谷工グループのことをしっかりと勉強し、自分の入った会社に「自信と誇り」を持って下さい。そのうえで「都市と人間の最適な生活環境を創造し、社会に貢献する」企業グループの一員として、行動してほしいと思います。

 会社のブランド力の源泉となるのは人だと思います。人が動いて、汗を流して、「いいものづくり」をし、「いいサービス」を提供して、初めて周りの人が評価してくれると思うのです。社員の一人ひとりができることは、たかが知れているかもしれません。しかしながら、誰か一人が手を抜いてしまうと、全体がうまくいかなくなってしまうものです。皆さん一人ひとりが確実にその責任を果たしながら、お互いに協力し合うことが「長谷工のブランド力」の出発点になると思っています。

 最後に、職場の上司や先輩の良い面を学び、自分の会社を好きになってください。そこから成長が始まります。又、嫌な事、苦しい事、つらい事をやらざるを得ない状態になった時、すすんで挑戦をして下さい。いくら本を読んでも得られない実体験が得られます。
その経験が、将来皆さんの部下、同僚、後輩になった人たちに夢と希望を与える言葉になって、ひいては皆さんを支えてくれる人材になってくれると思います。そして、一日も早くこのグループの一翼を担う人材として活躍されることを期待しています。

■森ビル(株)代表取締役社長 辻 慎吾氏

 皆さんが生まれる少し前にバブル経済が完全に崩壊し、以来、日本はデフレ経済が続いた。皆さんの記憶には「元気な日本」のイメージはなかったことだろう。長らく続いた閉塞感を打破する起爆剤となるのが、「国家戦略特区」と2020年の「東京五輪」だ。これからの5年、10年、しっかりとこの流れを掴み、やるべきことをやり遂げたならば、東京の景色は今までとは全く違うものになる。東京には再びアジアのヘッドクオーターが戻り、世界が日本を見る目も変わるだろう。「東京を世界一の都市にする」、今年はその道筋をつくる重要な年であり、この5年、10年が、日本や東京、そして森ビルにとっても「勝負の年」になる。

 4月2日には、銀座最大級の複合施設になる「銀座プロジェクト」が起工式を迎え、6月11日には、環状2号線のシンボルプロジェクトである「虎ノ門ヒルズ」がいよいよオープンする。我々は、この虎ノ門ヒルズを核に周辺再開発を推し進め、エリアマネジメントに挑戦し、虎ノ門から六本木エリア全体を国際新都心として再生していくストーリーを描く。さらに、今年は六本木ヒルズ級の「虎ノ門・麻布台地区」や「六本木5丁目地区」の計画も詰めていく重要な段階にある。

 皆さんは今、歴史の転換点に立っている。変化の時代のダイナミズム、都市のダイナミズムを肌で感じて仕事ができる。これは非常にラッキーなことであり、成長のチャンスだ。 “森ビルらしさ”をしっかりと感じ取りながら、自分の頭で考え、仕事に取り組んでほしい。共に挑戦し、共に成長し、共に未来を築いていこう。

■三井不動産リアルティ(株)代表取締役社長 竹井英久氏

 皆さん、ご入社おめでとうございます。
 今日ここに、総合職130名、⼀般職86名、合計216名という多くの皆さんを新入社員としてお迎えできることをうれしく思います。役職員を代表して心より歓迎し、お祝いを申し上げます。

 現代のように、ニーズが高度化・個別化・複雑化している中で、お客様が「三井」のブランドに求めるものは大変高く、そのこと自体はありがたいものです。しかし、一方でお客様の高い期待を裏切れば大きな失望を買い、ブランドを傷つけることになってしまいます。会社として保有しているサービス提供能力、即ち社員全員の能力の総和を高めることが、ブランド力を高め唯⼀の差別化になると考えています。

 こうした認識のもと、最も重要な資産である「ひと、社員」に積極的に投資を続けて行こうというのが当社の成長戦略の基本であります。優秀でやる気のある人を採用し、教育し、その能力・人格を高めることが唯⼀最大の戦略なのです。ここにおられる新入社員の皆さんは、当社の成長戦略の柱であり我々の希望の星、期待の星であります。期待の星である皆さんにはちゃんと研修教育の場を提供しますが、「育ててもらおう」「教えてもらおう」という受け身の姿勢ではなく、自らの能力・人格を高めよう、自分を成長させるのだという主体的な姿勢、実現させようという強い意志をもって会社生活をスタートしていただきたいと願っております。

 最後になりますが、これから成長して行く皆さんと会社のための合言葉を贈ります。
 「The sky is the limit.」です。直訳は、「空は限界だ」ですが、意味は「可能性は無限だ」でいいでしょうか。
 「The sky is the limit.」を合言葉に、会社も皆さんも成⻑を続ける、そして皆さんも参加して、「入社して良かった」「働いて良かった」「この仲間と会えて良かった」と、心から思える会社作りをしたい、していかねばならない、と改めて思っているところです。

 「The sky is the limit.」で走り続けるためには、心身ともに健康な状態でなければなりません。無の可能性を使っての良い仕事、良い生活は体が基本です。皆さんとご家族のご健康を心から祈念して、私のお祝いの挨拶を締めくくらせていただきたいと思います。

■三菱地所レジデンス(株)取締役社長 小野真路氏

 三菱地所の住宅事業部門、藤和不動産、そして三菱地所リアルエステートサービスの住宅販売部門を統合し、三菱地所レジデンスとして発足して3年が経過した。

 2014年度は、三菱地所グループの新中期経営計画の初年度となる。
 当社は、本業のビジネスモデルである、年間5,000戸台ば~6,000戸台半ばの新築マンションの供給とともに、厳しい事業環境を踏まえて、「リノベーション事業」「海外事業」を展開していく。
 また、先般マンション管理事業の統合も発表したが、「バリューチェーン強化」にも注力していく。

 皆さんも一緒に目標をめざし、新たな風を巻き起こす原動力になってくれることを期待している。

 コンプライアンス等、当たり前のことを当たり前にやらなければならない中で、当社の行動規範である、「失敗を恐れない。自らつくり出す。開かれていること。視野を広く持つこと。誠実であること。」を頭において日々行動し、何よりコミュニケーション能力を高めていってほしい。

 これから出会う様々な人とコミュニケーションを上手くとり、たくさんのことを吸収して、仲間とともに成長することを期待している。

 皆さんは大勢の方の中から選ばれた12名の宝であり、宝は磨けば磨くほど宝になる。
 素晴らしい会社生活を送ってほしい。
 本日はおめでとうございます。

■住友不動産販売(株)代表取締役社長 田中俊和氏

 皆さん、「住友不動産販売」に入社おめでとう。

 大切な不動産を扱う我々の仕事は、極めて社会的に意義の高い職業です。当社は不動産流通業界のトップブランドとして、社会的責任も大きいものがあります。
 今の時代、お客様のニーズは日々変化し、私たちがニーズに応え続けていくためには常に新しいチャレンジが必要です。人が資本の当社では、社員一人一人の仕事の積み重ねが会社の価値向上に直結しています。これまで以上に、一人一人の能力や、人間力が求められているのです。皆さんの成長なくして、当社の発展はありません。知識の習得はもちろん、人としての成長も期待しています。

 皆さんにはまず、「お客様から最初に相談される人」になることを心掛けてほしいと思います。お客様が不動産で困ったときや聞きたいことがあるときに、最初に思い浮かべて声をかけていただき、その期待に応えられる人になってほしい。
 お客様が不動産を売買、賃貸する背景にはそれぞれの事情があります。お客様の家族になったつもりで一人一人に心を寄せて、大切な不動産をお預かりすることで、一人でも多くの皆さんのファン、当社のファンを作っていってほしいと思います。

 お客様の笑顔のためにこれから一緒に汗を流しましょう。
 今日、入社された皆さんの活躍を期待しています。

■東京建物不動産販売(株)代表取締役社長 種橋牧夫氏

 新入社員の皆さん入社おめでとうございます。

 今日からは、当社で仕事を通じて様々な事を吸収し成長することで、これまでの人生とは別の新しい人生を歩むことになると思います。
当社は衣食住の住という、人間にとって不可欠な分野に関わる仕事を担っています。将来にわたって存在するからこそ、品質に対するお客様の要求も高い仕事であります。

 その住に関わる仕事の中でも、当社が行うのは需要者と供給者をマッチングさせる仕事でありますが、需要者と供給者は時代や経済の状況によって変化するものであり、それに伴いマッチングの仕方も変わってきます。その変化に対し新しいアイディアを出し、今後の流れを的確に掴むこと、そこにイノベーションが発生します。そういった意味で、時代の変化の流れの中に我々の成長の余地があります。そういう会社に皆さんは勤めて頂くこととなったわけであります。

 皆さんには目標を立てること、自己革新をすること、仕事・人生においての目的を見い出すこと、この3つを期待しています。

■大和ハウス工業(株)代表取締役社長 大野直竹氏

 新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。皆さんに「挑(いどむ)」ことを伝えたいと思います。

 当社は今年創業60年目に入り、来年4月5日には創業60周年を迎えます。大手住宅メーカーとしては最古の企業ですが、ロボットや環境エネルギー、農業など、次代に不可欠な新事業も 展開するなど、これからも常に“チャレンジャー”として挑戦し続けていく企業です。現在、 役職員全員が売上高3兆円という通過点を超えるため、積極果敢に挑んでおり、一丸となって 業容拡大を図っています。

 当社がさらなる大きな夢に向かって事業を展開していくためには、新入社員の皆さんが、お客様から信頼される「人財」として成長いただくことが重要となります。

 これから皆さんは、数千万円から数億円単位の高額な商品を、それぞれの部門で取り扱うこととなります。その業務を遂行する上で一番重要となるのは、皆さん一人ひとりがその大きな仕事を託す価値のある人間かどうかにかかっているのです。

 新入社員時代は、同期の受注などの結果に捉われがちですが、皆さんはあせらず、上司・先輩が指導されたことを忠実に理解・吸収し、一歩一歩地道に努力することが大切です。つまり、 目先の成果に一喜一憂せず、失敗を恐れずに挑戦し、経験を積み上げてください。また、どのような状況下でも常に“チャレンジャー”の気持ちで戦ってください。

 国内情勢に目を移すと、本日から8%の消費税が適用され、住宅・建設業界にどの程度の影響を与えるのか不透明のままです。前回(1997年)の増税時には新設住宅着工戸数も約20万戸減り、厳しい状況になりましたが、そのような中でも当社グループは、創業以来培ってきた積極精神で、どこよりも先に様々な事業に挑戦し、不況や逆境をはね退け、成長し続けることができました。皆さんも日々刻々と変化するマーケットにおいて、上司・先輩とともにこの難局に挑み、打破していきましょう。

■積水化学工業(株)代表取締役社長 根岸修史氏

 新入社員の皆さん、積水化学グループへの入社おめでとうございます。
 多くの皆さんを迎えることができ、心から嬉しく思います。
 本日は、積水化学グループが目指していること、そして皆さんへの期待を述べたいと思います。

 積水化学グループは、ユニークな事業を展開しています。
 人々の暮らしを豊かにする「先進の住宅」、社会資本を構築する「水インフラ事業」、時代の先端をリードする「高機能ケミカル材料」。
 積水化学グループにしかない環境技術やシステムを今も磨き続けています。

 近年は、欧米はもちろん、中国、ASEANなど、様々な国にグループの仕事のフィールドが拡大しています。皆さんにも世界のフロンティアを切り開いていってほしいと思います。

 皆さんが大きく成長するために、私から3つアドバイスします。
(1)貧乏くじは当たりくじ
 損な役が回ってきたら、率先して引き受ける。一回り大きな人間になれるチャンスが舞い込んだと考えることです。
(2)難題のタイミングには意味がある
 難題は自分に準備ができた時に降りかかってきます。それを乗り越えることで自信がつきます。
(3)振り出しに戻る時が新たな成長へのチャンス
 過去の自分に決別し、一からの挑戦が始まる時が、再び成長できるチャンスです。

 積水化学グループの原点は「3S精神<Service・Speed・Superiority>」にあります。
 我々が必要とする人材は、自ら考え責任を果たす人、自分が主役であるという気概を持って行動する人です。この気概を持って挑戦を続け、皆で協力し、共に未来を創っていきましょう。

■三井ホーム(株)代表取締役社長 市川俊英氏

 三井ホームへの入社、誠におめでとうございます。三井ホームグループを代表してお祝いの言葉を申し上げます。

 昭和49年10月の創立以来、三井ホームはこれまでに全国で累計20万棟を超える家づくりのお手伝いをしてまいりました。これまで諸先輩やお客様に育てていただいた、人、技術、ブランドなど、そのそれぞれをお客様にご評価いただけた結果に他なりません。私たち三井ホームが大切にしてきた、『チャレンジ精神』や『フロンティアスピリット』を、新たに三井ホームの未来を担う皆さんに受け継いでいただきたいと思います。

 当社は今年40周年を迎えます。この大きな節目を機にブランドの更なる強化に向けて、40周年のプロモーションを実施します。年初から「オーダーメイドプライド。」という新しいキャッチコピーを用い、デザインと性能をきちんと再訴求することに加えて、当社の強みである、お客様と一緒に考える家づくりを強く打ち出していきます。
 
 『住む人の誇りをカタチにする、それが私たちの誇り』、ということを端的に表現する言葉として、この「オーダーメイドプライド。」を採用しました。

 三井ホームのコンサルティング力、秀逸なデザイン力に、もっと、もっと磨きをかけて、オーダーメイドといえば三井ホーム、三井ホームといえばオーダーメイドと言われるくらいの圧倒的なブランドをつくっていきたいと思います。そして、世の中の人が、いつかは三井ホームで家を建てたい、あるいは三井ホームで暮らしたい、三井ホームに住んでいることが誇りになる、というダントツなブランドを築きたいと思っています。

 皆さんは大きな希望をもって今日、入社式に臨んでいると思いますが、三井ホームには自分を成長させる、自分の可能性と出会う機会がたくさんあります。皆さんには、これから、自分の強みや長所を見つけ、さらに伸ばしていく努力を自ら積極的にしてもらいたいと思います。これから仕事を経験する中でいろいろな失敗をすることもあると思います。

 しかしその失敗を恐れず、糧として、チャレンジ精神をもって何事にも貪欲に取り組んでください。今年創立40周年を迎える、まさに新しい三井ホームがスタートする時代に皆さんをお迎えできることを大変心強く感じています。皆さんと一緒に素晴らしい会社にしてまいりましょう。

■積水ハウス(株)代表取締役社長 阿部俊則氏

 積水ハウスグループへの入社おめでとうございます。皆さんの入社を私も皆さんと共に心から喜んでおります。

【住宅は社会に必要とされるありがたい事業】
 環境配慮型住宅「グリーンファースト」を主軸にとした戦略で当社は過去最高の増収増益の業績を達成しました。これまでに提供した業界最多の218万戸のストックに対しても、お客様満足を徹底しグループ連携をさらに強化することで、住宅、不動産、リフォームなどそれぞれの事業も、まだまだ成長できると確信しています。住宅は一生に一度の大きな買い物です。「家に帰れば積水ハウス」はオーナー様への感謝のメッセージです。当社グループは、「SLOW & SMART」をブランドビジョンに掲げ、「住」に特化した成長戦略を推進しています。お客様に先進技術によって、快適で「潤い」のある暮らしを実現するという価値を提供してください。
 当社はリーディングカンパニーとして、環境技術、ゼロエネルギー住宅、耐震、制震技術など、業界のスタンダードを引っ張ってきました。良質な住宅は個人の財産であると同時に社会の財産です。様々な社会課題の解決にも貢献しているとの自負を持ってください。

【東日本大震災から3年。復興を担う責任ある仕事】
 震災発生から、お客様対応、仮設住宅建設、復興住宅の建設、災害公営住宅建設など全社を挙げて取り組んでいます。当社グループの社員の他、延べ31万人以上の「ハウス会」の職人さんたちが被災地支援を続けてくれています。全国のこの力が私たちの財産です。現在も一日当たり約300人が現地に赴いてくれています。
 今年で3年目となりますが、新入社員研修で皆さんにも復興支援活動に取り組んでいただきます。まず、自分の目で見て、安心・安全な住まいの提供という自らの仕事の原点を考えてください。日本の復興、再生の大きな一翼を担う会社に入ったという自負を持ってください。

【自分のことと捉えることで成長を。自らの経験が行動に生きる】
 お客様や社会の期待も大きい分、壁にぶつかることもあります。そんな時は上司や先輩、同僚などの仲間に相談してください。アベノミクスで景気も上向き、住宅・不動産業界も注目されています。当社も13年ぶりのベアを実施。来年4月に65歳に定年延長を決定しました。
 皆さんはいい時代に入社しましたが、いい時ばかりではありません。「物事の本質は我にあり」。うまくいかない時、世の中や会社、他人のせいにするのではなく、自分のことと捉えることが成長につながり、人生に差が生まれます。何でもマニュアル通りではなく、経験や修羅場をくぐり、困難を乗り越えることで自らの体験が必ず行動に生きてきます。

 健康に留意して、社会の変化に対応しながら、先輩の指導を素直に聞いて、謙虚さと感謝の心を忘れず、若さでぶつかってください。皆さんの活躍に大いに期待しています。

■森トラスト(株)代表取締役社長 森 章氏

 本日は、皆さんを歓迎するかのように満開の桜の中での入社式となった。また、17年ぶりに消費税率が引き上げられたタイミングとも重なり記憶に残る日となるだろう。

 税制を例に見ても日本の間接税は先進国中極めて低く、法人税は米国と並んで高水準である。グローバル社会においては、その逆が通例であり、世界各国との競争が激化する中、日本の経済競争力を維持するためには、世界水準の制度を積極的に採用しなければならない。まさに日本の成長は緒に就いたばかりであり、アベノミクス効果を、ヒト・モノの誘引に繋げ実需を喚起するためにも、農業・医療改革、外国人労働者対策など、構造改革を積極果敢に推し進めるべきである。

 企業は前向きに持続することこそ重要であり、当社は各時代の経営環境を踏まえ、成長性、安定性、収益性のバランスを重視した経営を行ってきた。ここ数年、安定性に軸足を置いてきたが、アベノミクス、五輪開催決定を追い風に環境の好転が予想される中、成長性へと軸足を移す時がきた。土地と金融は表裏一体の性質を備え、借入による先行投資型の産業構造を持つ不動産業は、経済・金融環境に大きく影響される。当社は都心中心部に多くの資産を有しているが、構造改革の成否で企業の経営環境が変化し得ることも念頭に、短期・中期・長期、各タームの将来環境を見据え、持続成長を可能とする戦略を取っていく。

 当社の事業は皆さんが思う以上にはるかに多様化しており、異なる能力の発揮が求められている。各人の専門性を活かし10人が切磋琢磨することで個人の成長を促進するとともに、それぞれの部署に配属後も同期の交流を深め、全体でも成長できるようチームワークを重視して欲しい。
 まずは、得意分野を足掛かりに組織に馴染み、未知の分野の知見を得、さらに他者を説得する術を身につけたうえで、変化の激しいグローバル社会において新たな方法を開拓できる人物になることを期待している。

 五輪、老朽化した都市インフラの刷新等、今後数年で都市改造が進み、世界中で最も注目される東京がけん引役となり、当面不動産業は活況を呈するだろう。少数精鋭で平均年齢も若い当社にて、個人の能力をいかんなく発揮し、会社の成長に大いに貢献して欲しい。

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お知らせ

2024/4/5

「月刊不動産流通2024年5月号」発売開始!

月刊不動産流通2024年5月号」の発売を開始しました。

さまざまな事情を抱える人々が、安定的な生活を送るために、不動産事業者ができることとはなんでしょうか?今回の特集「『賃貸仲介・管理業の未来』Part 7 住宅弱者を支える 」では、部屋探しのみならず、日々の暮らしの支援まで取り組む事業者を紹介します。