不動産ニュース / 開発・分譲

2014/10/23

住空間デザインコンペの最優秀作品を埼玉・三郷の新築マンションで採用/三井不動産レジデンシャル

仕切り壁にはリビング側にも開口を設けて住戸内をゆるやかにつなげる
仕切り壁にはリビング側にも開口を設けて住戸内をゆるやかにつなげる
「広がる通り道」を採用した住戸の間取り図。斜めに仕切る壁が室内の広がりを感じさせる
「広がる通り道」を採用した住戸の間取り図。斜めに仕切る壁が室内の広がりを感じさせる
設計した小野裕美氏
設計した小野裕美氏

 三井不動産レジデンシャル(株)はこのほど、2013年6月に結果発表した「第8回三井住空間デザインコンペ」で、最優秀賞を受賞したフリーの建築士・小野裕美氏の作品「広がる通り道」を同社の新築マンションの1住戸に施工し、販売を開始した。

 今回の同コンペでは「共働き夫婦」を対象とした新たな子育て住宅の提案をテーマとした。

 同作品を施工したのは、同社が分譲した「パークホームズLaLa新三郷」(埼玉県三郷市、総戸数250戸)の2階角住戸。同作品は、長方形の住戸に対して、長手方向に斜めの仕切り壁を2つ設けた点が特徴。斜めの仕切り壁によって住戸内を「キッチン・水回り」「通り道=共有空間(リビング)」「寝室」に分けた。

 仕切り壁を斜めにすることで、「通り道」と称したリビング空間が玄関側から広く見える視覚効果を演出。室内のカラーはホワイトを基調にし、リビングの大開口や各居室の窓から光を反射して室内が明るくなる仕様とした。「室内に足を踏み入れたときの印象を大事にした。室内の広がりや明るさなどを確保しながら、収納量などにも配慮している」(小野氏)

 寝室側の仕切り壁には、窓型の開口を設置。寝室とリビングをゆるやかにつなげ、住戸内で家族の存在を感じられるようにした。「これまでの住戸プランはパブリックとプライベートを分けるいわゆる“PP分離”の考え方が主流だったが、近年は住戸内のプライバシーよりも家族交流を大切にする傾向が強いため、こうしたプランニングが受け入れられる」(同社市場開発部商品企画グループ主管・小井(いさらい)孝和氏)。

 また、窓型の開口には引き戸を設け、プライバシーがほしいときには個室を閉じられるようにした。「障子やふすまで仕切る、日本の伝統的な間取りのエッセンスを取り入れた。つながりだけではなく、たまには閉じることも大切。フレキシブルな使い方をしてもらいたい」(小野氏)と語る。

 住戸は専有面積83平方メートル、販売価格は4,280万円。坪単価は154万円で、同物件の平均坪単価152万円とほぼ同水準にした。

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