不動産ニュース

2015/3/30

「中古住宅市場活性化ラウンドテーブル報告書」まとまる/国交省

 国土交通省は30日、「中古住宅市場活性化ラウンドテーブル報告書」をとりまとめた。

 「中古住宅市場活性化ラウンドテーブル」は、中古住宅・リフォーム市場の拡大・活性化に向けた基本的方向や取組課題の共有を目的に、不動産取引実務・金融実務の関係者が集まり、率直かつ自由に意見交換する場として、2013年9月に設置。14年3月には中間報告として、「中古住宅市場活性化ラウンドテーブル 平成25年度報告書」をとりまとめた。

 14年度においては、13年度における議論を深掘りしたほか、「建物評価の改善を踏まえた宅建業者、不動産鑑定士、金融機関等における実務の改善」「証券化市場を含む金融二次市場等を活かした中古住宅関係金融商品の設計」「戸建て賃貸住宅市場、地域政策(空き家対策、住宅地再生)との連動によるビジネスモデルの検討」といった新たな論点を設定し、より具体的な方策の検討を目指し議論を行なった。
 さらに、参加者から提起された「土地・建物の価格を分離した広告表記のあり方」「所有者等による住宅の適切な維持管理の促進」などの取組課題についても検討した。

 とりまとめでは、(1)建物評価の改善と市場への定着、(2)良質な住宅ストックの形成とその流通を促進するための環境整備、(3)中古住宅市場活性化に資する金融面の取り組み、(4)戸建て賃貸住宅市場の活性化、(5)地域政策との連携を柱に、13・14 年度の2ヵ年度におけるラウンドテーブルの議論を整理。

 (1)建物評価の改善と市場への定着では、「中古住宅の建物評価の現状と課題」「新たな建物評価指針の市場への定着」を、(2)良質な住宅ストックの形成とその流通を促進するための環境整備では、「所有者等による住宅の適切な維持管理の促進」「インスペクション(建物検査)の普及」「中古住宅流通における事業者間連携の推進」「不動産ポータルサイトの役割」を、(3)中古住宅市場活性化に資する金融面の取り組みでは、「中古住宅市場活性化に向けた金融の円滑化」「リバースモーゲージの普及可能性」「DCF分析による担保不動産価値評価を活用した新たな金融商品の開発」「中古住宅市場活性化に資する金融に関する新たな試み」などをテーマに検討がなされた。

 今後は、本ラウンドテーブルにおける議論を踏まえ、15年度以降も継続して、必要に応じて随時「既存住宅市場活性化ラウンドテーブル」を開催。関係者が相互に役割分担と連携を図りながら、中古住宅・リフォーム市場活性化に向けた取り組みを実行していく。

 詳細は、国交省ホームページ参照。

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