不動産ニュース / 決算・業績・機構改革

2016/4/28

リフォーム・リニューアル事業が好調、営利17.6%増/三井ホーム16年3月期決算

 三井ホーム(株)は27日、2016年3月期決算を発表した。

 当期(15年4月1日~16年3月31日)は、連結売上高2,562億4,700万円(前期比1.3%増)、営業利益47億2,400万円(同17.6%増)、経常利益45億9,800万円(同8.8%増)で増収増益。当期純利益は、法人税率等の引き下げ等の影響で、2億減の17億3,300万円(同6.4%減)。

 主力の新築事業は、期首の受注残高が前期を下回ったことで売上棟数が4,146棟(同7.4%減)と減少。セグメント売上高1,777億2,800万円(同1.9%減)となったものの、販売費および一般管理費が減少したことから営業利益は37億7,800万円(同7.2%増)と増加した。

 2×4注文住宅・専用住宅は、受注棟単価は3,990万円(同1.2%増)と依然高い水準にあったが、受注棟数は3,369棟(同1.5%減)、受注高は1,379億100万円(同2.3%減)。期末の受注残高も988億4,600万円(同5.5%減) と、前期を下回った。

 リフォーム・リニューアル事業では、住宅リフォームで、期首受注残高が前期を上回り、オーナーとのリレーション強化を図ったことで、受注高232億500万円(同17.9%増)と前期を上回った。オフィス・商業施設リニューアルでは、オフィス工事、ホテルリニューアルの大型案件の受注が好調に推移し、受注高175億2,900万円(同14.8%増)。その結果、セグメント売上高386億8,400万円(同16.4%増)、営業利益15億6,800万円(同 32.1%増)と増収増益。期末の受注残高も90億6,800万円(同32.2%増)となった。

 今後は、新築事業では、優れた断熱性・機密性に健康空調システムを組み合わせた「健康住宅」をキーワードに、営業力および商品力強化に注力。さらにフラッグシップブランド「三井ホームプレミアム」において「トップ・オブ・デザイン」を掲げ、強みのデザイン性をより一層訴求していく。リフォーム・リニューアル事業では、体制を整備し20万超のオーナーへの情報提供等に注力することでリレーション強化を図り、受注増につなげていく。

 なお、次期については、消費税増税、新築事業で期末の受注残が前期を下回ったことなどを鑑み、連結売上高は2,570億円、営業利益42億円、経常利益41億円、当期純利益22億円を見込んでいる。

 28日会見した同社代表取締役社長の市川俊英氏は、「消費税増税10%に伴う緩やかな駆け込み的な動き、その後の反動減など、一部に不透明感があるものの、政府の住宅支援策の継続、住宅ローン金利低下の影響等によりおおむね堅調に推移すると見ている。新築受注に関しては厳しい競争環境が予想され予断を許さない状況。市場のニーズに柔軟に対応するなど手を尽くす必要がある」などと述べた。

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