不動産ニュース / 決算・業績・機構改革

2016/5/2

8期連続の増収増益、受注高は5,953億円に/大東建託16年3月期決算

「懸念材料はあるものの、受注環境は良好」と語る熊切社長
「懸念材料はあるものの、受注環境は良好」と語る熊切社長

 大東建託(株)代表取締役社長の熊切直美氏は28日会見し、2016年3月期決算の概要と17年3月期を初年度とする5ヵ年の中期経営計画について説明した。

 16年3月期は、連結売上高1兆4,116億4,300万円(前期比4.3%増)、営業利益1,010億100万円(同10.4%増)、経常利益1,055億5,800万円(同10.1%増)、当期純利益672億7,900万円(同19.9%増)。8期連続の増収増益で、過去最高業績を更新した。

 建設事業では、完成戸数は6万2,826戸(同5.3%減)と減少したものの、過去2期での値上げ効果により、完工高は5,953億6,400万円(同1.1%増)、営業利益902億4,800万円(同5.8%増)。受注については相続対策需要が追い風となり、受注戸数6万8,090戸(同3.8%増)、受注高6,930億4,400万円(同4.9%増)。期末の受注残高は8,911億1,500万円(同8.4%増)まで積み上がっている。

 不動産事業は、一括借り上げ物件の増加に伴い業績が伸長。グループの居住用管理戸数は約92万3,000戸。不動産事業の売上高は7,748億700万円(同7.0%増)、営業利益225億2,700万円(同44.9%増)となった。居住用物件への入居者あっせん件数は、26万4,004件(同5.6%増)、期末の家賃ベース入居率は、96.8%(同0.1ポイント上昇)。事業用物件へのあっせん件数は3,112件(同6.7%減)、入居率は98.2%(同0.3ポイント上昇)。

 次期については、豊富な受注残高などを背景に、完工高6,230億円を見込む。また、受注も安定的に推移するとみており、受注高は7,150億円を予想している。業績予想については、連結売上高1兆4,980億円、営業利益1,070億円、経常利益1,110億円、当期純利益745億円を見込む。

 熊切氏は「競争が激化している首都圏市場でやや苦戦している。まだまだハード・ソフト共に不足だと感じている。首都圏専門の設計部隊を構築するなど、テコ入れを図りたい」と語った。

 中期経営経営計画は、最終年度となる21年3月期に連結売上高1兆8,478億円(16年3月期比30.9%増)、営業利益1,280億円(同26.7%増)を計画。計画期間中は、堅調な受注環境と、地方主要都市での旺盛な賃貸入居需要を背景に、建設・不動産両事業共に順調に拡大すると判断。最終年度の受注工事高は8,120億円を見込む。グループの居住用管理戸数は、18年3月期に100万戸を突破、最終年度までに122万7,000戸まで増加するという。

新着ムック本のご紹介

ハザードマップ活用 基礎知識

不動産会社が知っておくべき ハザードマップ活用 基礎知識
お客さまへの「安心」「安全」の提供に役立てよう! 900円+税(送料サービス)

2020年8月28日の宅建業法改正に合わせ情報を追加
ご購入はこちら
NEW

月刊不動産流通

月刊不動産流通 月刊誌 2024年4月号
市場を占う「キーワード」
ご購入はこちら

ピックアップ書籍

ムックハザードマップ活用 基礎知識

自然災害に備え、いま必読の一冊!

価格: 990円(税込み・送料サービス)

お知らせ

2024/3/7

「海外トピックス」を更新しました。

飲食店の食べ残しがSC内の工場で肥料に!【マレーシア】」配信しました。

マレーシアの、持続可能な未来に向けた取り組みを紹介。同国では、新しくビルを建設したり、土地開発をする際には環境に配慮した建築計画が求められます。一方で、既存のショッピングセンターの中でも、太陽光発電やリサイクルセンターを設置し食品ロスの削減や肥料の再生などに注力する取り組みが見られます。今回は、「ワンウタマショッピングセンター」の例を見ていきましょう。