不動産ニュース / 政策・制度

2018/10/17

免震・制振ダンパー986件で大臣認定不適合

 国土交通省は16日、KYB(株)およびカヤバシステムマシナリー(株)が製造した免震・制振オイルダンパーに、大臣認定等に不適合の製品があったと明らかにした。両社より同省に報告があった。

 不適合製品は、2000年3月から18年9月までに出荷したもので、共同住宅やオフィスビル、病院、庁舎など986件に設置されている。出荷先は、住宅が免震253件・制振12件、事務所が免震147件・制振28件、医療・福祉施設が免震158件・制振1件など。

 不適合は検査データの書き換え、認定と異なる材質や塗料の使用によって発生。不適合製品を使用した建物のうち、免震4棟・制振2棟、2015年に免震材の認定不適合が問題となった東洋ゴム工業(株)関連の1棟については、当該建築物の設計を担当した設計事務所が安全性を検証し、震度6強~7程度の地震で倒壊する恐れはないとの見解を第三者機関から得た。その他の建築物についても同様に早急に第三者機関の確認を得るという。同社では、不適合な製品については疑いのあるものも含めてすべて交換する方針。

 同省は、16日付で住宅局長名で両社への指示書を交付。所有者・関係者への丁寧な説明や構造安全性の確認、徹底した原因究明と再発防止策の報告、相談窓口の設置等を求めた。関係特定行政庁に対しては、不適合製品を設置した建築物について是正指導するように依頼。また、同省としても再発防止策を検討していく。

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免震構造

大地震による揺れをできるだけ小さくして、心理的恐怖感や家具の転倒などによる災害を少なくするために、建物の基礎と土台の間に防振ゴム(積層ゴム)を挿入するなどの構造を免震構造という。マンションでの採用が多いが、一戸建て住宅に採用するケースも多い。

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