不動産ニュース / 調査・統計データ

2014/7/9

シェアハウスへの入居動機、「立地の良さ」「家賃の安さ」/国交省調査

 国土交通省は8日、「貸しルームにおける入居実態等に関する調査」結果を発表した。

 同調査は、新しい居住形態である貸しルーム(シェアハウス)の入居者、および入居経験者を対象に、物件の概要、契約形態、居住者像等を把握することを目的に行なったもの。東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県の20歳以上の男女に対し、2013年9月にインターネットアンケートを実施。931サンプルを集計・分析の対象とした。「貸しルーム」の定義は、プライベートなスペースを持ちつつも、他人とトイレ・シャワールーム等の空間を共有しながら住まう賃貸物件。

 入居者の性別は、男性が47.9%(前回11年調査時55.3%)、女性が52.1%(同44.7%)で、男女比はほぼ均衡。入居者の年齢は、「25~30歳」が最大で24.0%(同34.0%)。
 就業形態については、狭小・窓なしを含めた貸しルーム全体では「正社員」が最大で47.0%。「学生」(12.0%)、「アルバイト」(10.3%)と続いた。狭小・窓なしに限定しても、「正社員」が39.7%と最大だったが、「無職」(8.2%)の割合は貸しルーム全体より高かった。前回調査でも、会社勤務(正社員および管理職)が4割強を占めるなど、全体的な傾向は同様であった。

 平均収入は、貸しルーム全体では「15万~20万円」が最大で18.3%、「20万~25万円」(16.4%)を合わせると3割を超えた。狭小・窓なしに限定した場合は、相対的に収入の低い者の割合が高いものの「15万~20万円」は19.2%を占め、「20万~25万円」(12.3%)を合わせ同様に3割超となった。
 1ヵ月当たりの費用は、貸しルーム全体、狭小・窓なしともに「4万円未満」が最大(それぞれ48.2%、61.5%)。家賃のみの金額を尋ねた前回調査においても、「4万円未満」が最大(57.2%)となっており、全体的に同様の傾向がみられた。

 入居動機については、貸しルーム全体も狭小・窓なしも「家賃の安さ」がトップに(それぞれ64.3%、63.0%)。「立地の良さ」もほぼ均衡し(同62.8%、58.9%)、「初期費用の安さ」(同41.1%、38.4%)と続いた。前回調査は「家賃の安さ」(69.2%)が最大で、「初期費用の安さ」(39.0%)、「即入居が可能」(35.7%)が続いたが、入居者が貸しルームを選択する理由は、一般に賃貸住宅を選択する場合の理由と同様の傾向があるとした。

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