2014/07/31 18:00更新
マンション建て替え事例の6割弱が東京都内に集中/東京カンテイ調査

 (株)東京カンテイは31日、全国のマンション建て替え事例を調査・分析したレポートを発表した。分譲マンション1棟を分譲マンション1棟として建て替えた202件(2014年6月末時点で竣工済みの事例)を分析したもので、分譲マンション2棟を1棟にした事例や、賃貸マンションや商業施設などを分譲マンションに建て替えた事例は除いている。


 都府県別に建て替え事例の分布をみると、東京都は117件と全体の57.8%を占めた。中でも渋谷区18件・港区16件と、2区で都内全体の3割を占めることが分かった。23区でも106件と大半を占めた。


 このほか大阪府29件14.4%、神奈川県21件10.4%となり、大都市圏に建て替え事例が集中している様子がうかがえる。地方圏については、1〜2件程度の府県が多く、まだ建て替えが進んでいない。同社では「古くからマンションが建築された都市は、保留床を売却する場合でも高値で売却でき、住宅地としての人気も高く事業性も期待できるため、建て替えしやすい土壌がある」(同社)と分析する。


 また、建て替え前のマンションの築年数を算出したところ、全国平均で築33.4年となった。30年以上40年未満で建て替える事例が72件で最も多く、40年以上50年未満47件、20年以上30年未満46件と続いた。


 地域別にみると、東京都が平均40.0年と最も長く、次いで大阪府の39.2年に。同社では「東京や大阪といった大都市圏ではマンションニーズが高いため、物件の経済的寿命が他府県に比べて長いことも理由の一つ。東京に関していえば、同潤会アパートのような極端に築年数が古いマンションの建て替えがあるのも要因だろう」(同社)とコメントした。




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