2015/07/31 18:00更新
ビル事業・住宅事業ともに好調で増収増益/三菱地所16年3月期第1四半期決算

 三菱地所(株)は31日、2016年3月期第1四半期決算を発表した。


 当期(15年4月1日〜6月30日)の連結営業収益は2,238億4,700万円(前年同期比9.6%増)、営業利益は372億6,400万円(同34.2%増)、経常利益は338億7,700万円(同38.3%増)となり、増収増益。

 税金等調整前四半期順利益は403億5,100万円となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は232億9,600万円(同8.7%減)となった。


 15年4月より国内の商業・物流事業をビル事業から独立させ、「生活産業不動産事業」を新設。また、海外の投資マネジメント事業を海外事業から投資マネジメント事業に移管。三菱地所ハウスネットを不動産サービス事業から住宅事業に移管している。


 主力のビル事業では、再開発に伴うビルの閉館による賃貸収入・利益の減少などがあるものの、12年に竣工した物件の収益貢献や、既存ポートフォリオの賃貸収入・利益の増加などが寄与し、営業収益1,057億7,600万円(前年同期比6.4%増)、営業利益は301億6,600万円(同22.9%増)となった。当期末時点の空室率は3.53%(前年同期:2.80%)、平均賃料は2万4,460円(同:2万3,587円)となった。


 生活産業不動産事業は、前年同期に保有する物件の売却に伴う収益を計上した反動などにより、営業収益202億700万円(同51.7%減)、営業利益は48億8,200万円(同45.3%減)に。

 住宅事業では、「ザ・パークハウスグラン千鳥ヶ淵」と「ザ・パークハウス横浜新子安ガーデン」などの売り上げを計上。当期の売上計上戸数は522戸(前年同期比235戸増)と前年同期比から増加。さらに住宅管理業務受託事業において、丸紅コミュニティ(株)を連結したことで受託件数が増加し、セグメントの営業収益692億6,900万円(同73.8%増)、営業収は10億2,400万円(同122.7%増)を計上した。 


 決算発表会において、同社執行役員広報部長の山岸正紀氏は「オフィス市場は緩やかかつ確実な改善に向かっていると感じている。特に丸の内エリアについては、空室率2.35%、賃料改定も力強い動きが出ており、通期に向けて順調に推移している」と話した。


 通期については営業収益9,950億円、営業利益1,350億円、経常利益1,130億円、当期純利益700億円を見込んでいる。




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