2016/05/27 18:00更新
16年の地方都市マンション供給量、前年上回ると予測/長谷工総研調査

 (株)長谷工総合研究所は26日、「地方都市における分譲マンションの供給動向」と題するレポートを発表した。


 国土交通省発表の「住宅着工統計」および(株)不動産経済研究所発表の「全国分譲マンション市場動向」を基に首都圏(1都3県)、近畿圏(2府4県)以外の1道36県の分譲マンションの2015年の供給動向を分析した。


 同年の分譲マンションの着工戸数は11万5,652戸(前年比4.7%増)だった。14年は消費税率引き上げの影響もあり減少したものの、15年は穏やかに回復に転じた。 

 圏域別には、首都圏が6万3,080件(同3.5%増)、近畿圏は2万4,418件(同4.7%増)、中京圏は7,511戸(同15.3%増)と、すべての地域で前年を上回った。

 中京圏、地方圏における分譲マンションの着工戸数を道県別にみると、14年に前年を下回ったのは20道県だったが、15年は16道県に減少。対前年比増加率でも中京圏では14年にマイナスであった愛知県・静岡県が15年には大幅増となり、地方圏でも13道県がプラスに転じた。


 分譲マンションの供給動向については、15年に全国主要都市で発売された民間分譲マンションは7万8,090戸(同6.1%減)と、09年以来7万戸台に減少した。

 中京圏と地方圏における11〜15年の累計新規供給戸数では、福岡県が2万7,243戸で最多。次いで愛知県(2万2,435戸)となり、この2県は2万戸を上回った。

 15年の新規供給戸数は道県別では、福岡県の4,390戸で最多。愛知県(3,698戸)、北海道(1,138戸)、広島県(1,121戸)は1,000戸以上が供給された。

 

 こうした結果から、15年の分譲マンション着工戸数は首都圏・近畿圏だけでなく、中京圏・地方圏でも前年を上回っており、16年の新規供給戸数は中京圏・地方圏でも15年を上回る可能性が高いと予測。一方、マンション価格の上昇は中京圏・地方圏でも生じていることから、供給動向・販売動向にも影響する可能性があるとみている。




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