2016/08/29 18:00更新
衛生環境の未整備による経済損失は約22兆円/LIXILグループ調査

 (株)LIXILグループはこのほど、衛生環境の未整備が世界経済にもたらす損失について調査を実施。報告書をまとめた。


 同調査は、同社が国際NGOのWaterAidおよび、イギリスに本拠を置く研究機関Oxford Economicsと連携して実施したもので、経済モデルによる分析を通じ、衛生環境の未整備による世界的な経済損失についての最新データを提供。さらに経済的負担が、低所得国および中低所得国において特に大きいことを明らかにしている。

 

 これによると、衛生設備の不備による世界の経済損失は2010〜15年の間で2,229億ドル(前回調査比22%増)に拡大していることが分かった。特に早期死亡に伴う人的損失が55%を占めており、アフリカだけでみると75%にもなった。

 

 地域別に経済損失をみると、アジア太平洋地域ではコストが1,723億ドルと、世界全体の経済損失の4分の3以上を占めた。また、国別ではインドが1,067億ドルと圧倒的に高く、世界全体の損失のほぼ半分を占める結果となった。


 同報告書では、すべての人に持続可能な衛生ソリューションを提供するための3つの優先分野を提示。(1)政治的優先課題として取り組むこと、(2)イノベーション、(3)協同と強調が必要だとした。


 なお、LIXILグループでは、水回り分野における優れた技術力や実績を活用し、世界の貧困地域で必要とされる安価で効果的な衛生ソリューションを開発していく考えで、20年までに1億人の衛生環境の改善を目指す。




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