2017/09/26 18:00更新
交流イベントの有無と建て替えへの姿勢に相関性

 (株)長谷工総合研究所は25日、「超高齢社会における分譲マンション」と題して築25年以上マンションの居住者意識の調査レポートを発表した。調査は6月14〜21日、1都3県において築25年以上のマンション・団地に1年以上居住する30〜79歳の区分所有者またはその配偶者を対象に、インターネット調査を実施。有効回答数は1,117件。


 居住者の年代別に意識分析を行なったところ、管理組合役員への就任意向については、30〜50歳代は消極的な回答が多く、高齢になるにつれて積極回答が増える。一方、建物老朽化に関しては年代が低いほど意識が強くなる傾向があった。


 マンション再生計画については(1)建て替え、(2)費用をかけて安全性・快適性のグレードアップしながら建物を維持していく、(3)なるべく費用をかけずに最低限の修繕を行ないながら建物を維持していくの3種類を提示し、それぞれへの意識を聞いた。(1)は年代が低いほど肯定的に回答する割合が高いが、60歳代でも4割が肯定的に回答している。(2)については、30〜50歳代に比べて60〜70歳代で肯定的回答が多かった。(3)では、全年代で過半数が肯定的で、特に70歳代では7割が肯定的に回答した。


 交流イベント実施の有無と建て替え計画への意向の相関性について調査したところ、交流イベント「あり」の場合は「賛成する」が13.9%、「前向きに考える」が33.0%だったのに対して、「なし」の場合はそれぞれ7.4%、27.3%と差異が見られた。一方で、管理組合の役員就任に関しては、交流イベント「あり」に消極的回答が目立った。同社では「交流イベントを行なうマンションには、意欲的な人材がすでにおり、適正な建物管理やコミュニティ活動が行なわれている。ただし、活動の負担が一定程度あるため、担い手となることに消極的な居住者が多いのでは」と分析した。



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