2017/11/24 18:00更新
高度利用地地価、86%で上昇基調

 国土交通省は24日、主要都市の高度利用地地価動向をまとめた「地価LOOKレポート」(2017年第3四半期)を公表した。調査対象は東京圏43地区、大阪圏25地区、名古屋圏9地区、地方中心都市等23地区の計100地区(住宅系地区32地区、商業系地区68地区)。


 当期(7月1日〜10月1日)の地価動向は、上昇が86地区(前回86地区)、横ばいが14地区(同14地区)、下落が0地区(同0地区)となり、上昇地区が全体の約9割(同約9割)となった。


 上昇地区のうち、0〜3%の上昇が76地区(同77地区)、3〜6%の上昇が10地区(同9地区)。10地区のうち住宅系が1地区で「宮の森」(札幌市)、商業系が9地区で、「駅前通」(札幌市)、「中央1丁目」(仙台市)、「名駅駅前」(名古屋市)、「太閤口」(同)、「心斎橋」(大阪市)、「なんば」(同)、「三宮駅前」(神戸市)、「博多駅周辺」(福岡市)、「下通周辺」(熊本市)だった。「三宮駅前」が5期ぶりに、3〜6%の上昇に食い込んだ。
 上昇要因として、空室率の低下等オフィス市況は好調、大規模な再開発事業の進捗、訪日観光客による消費・宿泊需要等を背景に、オフィス、店舗、ホテル等に対する投資が堅調に推移していることにあるとした。


 圏域別では、東京圏(43地区)では上昇33地区(同33地区)、横ばいが10地区(同10地区)と約8割の地区が上昇。大阪圏(25地区)では、上昇が24地区(同24地区)、横ばいが1地区(同1地区)と、ほぼすべての地区が上昇。名古屋圏(9地区)では、18回連続すべての地区で上昇。地方圏(23地区)では、上昇が20地区(同20地区)、横ばいが3地区(同3地区)となり、約9割の地区が上昇となった。名古屋、大阪に加え、地方都市である札幌、仙台、福岡、熊本でも比較的高い上昇が継続した。


 用途別では、住宅系地区(32地区)では、上昇が22地区(前回22地区)、横ばいが10地区(同10地区)となり、約7割の地区が上昇。商業系地区(68地区)では、上昇が64地区(同64地区)、横ばいが4地区(同4地区)となり、約9割の地区が上昇した。



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