2018/05/23 18:00更新
東急電鉄、タイで165億円投資し分譲M

会見に臨む、東京急行電鉄取締役専務執行役員の星野俊幸氏(右)と、サンシリ社COOのウタイ・ウタイサンスック氏(左)


 東京急行電鉄(株)は23日、タイ・バンコクでの分譲住宅事業第2・3弾となる「(仮称)エカマイ11」(スクムビット地区、総戸数550戸)、「(仮称)スクムビット50」(同、同400戸)の販売を、8月から現地で開始すると発表した。


 同社は2017年8月、タイ・サハグループとの合弁企業「サハ東急コーポレーション」と、現地ディベロッパーであるサンシリ社との合弁会社「siri TK One Company Limited」を設立。タイ初の分譲コンドミニアムプロジェクト「タカハウス」(同、同269戸)を発売。現在までに、ほぼ全戸の契約を終えている。


 今回の2プロジェクトでも、同じ3社による合弁会社をプロジェクトごとに設立し、開発に着手する。両物件とも、「タカハウス」同様、商業施設や高層マンションが集積し、日本人や外国人駐在員に人気の高いスクムビット地区に立地。賃貸運営を目的とした現地投資家や外国人投資家をターゲットに販売を進めていく。


 「エカマイ11」は、地上38階建て、住戸は専有面積29〜57平方メートル。図書室、ジム、プールなどの共用施設を備える。7月に着工し、竣工は21年予定。「スクムビット50」は地上8階建て2棟構成。住戸は、専有面積25〜57平方メートル。5月に着工し、竣工は19年予定。2物件への総投資額は165億円。
 いずれも、現地での販売に先立ち、東急電鉄が6月から国内投資家向けに先行販売を行なう。これにより、「タカハウス」では購入者の5%程度だった日本人比率を10%前後まで引き上げる。両物件とも販売戸数や販売価格は調整中。


 同社は5月、バンコクに駐在員事務所を開設。今後も、サンシリ社との協働プロジェクトを検討していく方針。23日会見した、東京急行電鉄取締役専務執行役員の星野俊幸氏は「タイのトップディベロッパーであるサンシリ社との協働プロジェクトであるタカハウスは、サンシリ社のブランド力、当社のまちづくりコンセプトや品質が高く評価され、好調な売れ行きとなった。今回発表したプロジェクトも、同様の成功を確信している。慢性的な交通渋滞が社会問題となっているタイで、都市生活者の新しい職住近接のライフスタイル提案に寄与したい。サンシリ社とは、今後も提携関係を続け、年間数十億〜100億円前後を投資していく」などと抱負を語った。
 また、サンシリ社COOのウタイ・ウタイサンスック氏は「東急電鉄との提携初弾であるタカハウスは、現時点でほぼ全戸契約済みとなるなど成功を収めたことから、第2第3のプロジェクトを始動した。ライフスタイルマーケティングやデザイン、アフターサービスといった東急電鉄の優れたノウハウを使い、日本人をターゲットにした新たな住宅マーケットを開拓したい」とした。



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