2019/04/24 18:00更新
利用困難土地の管理、地域で議論を

会議の模様


 国土交通省は23日、国土審議会計画推進部会「第13回国土管理専門委員会」を開催した。


 同委員会は2016年9月より、人口減少下における持続可能な国の利用・管理を促進する施策のあり方について議論している。13回目となる今回は、17・18年に続く第3弾の提言となる「2019年度とりまとめ案」を公表、その内容と今後の課題などについて議論した。


 とりまとめ案は、「なし崩し的な放置が予想される土地の管理のあり方」がテーマ。管理者の高齢化などで放置以外の選択肢を取ることが困難な土地が数多く存在することを踏まえ、その管理の在り方を示した。
 国、市町村など各組織がすべきことを具体化。国は、災害リスクの増大などの観点から、放置すべきでない土地を類型化した「管理構想図」を策定、市町村はそれを踏まえ、地域住民が土地の管理方法について議論できる場を設置し、土地の新たな担い手を育成すること、などを盛り込んだ。


 委員からは、「NPO、NGOなどの外部団体も含め、マンパワーが乏しい市町村をサポートする仕組みが必要だ」「都道府県は市町村と比べ人手も多く、活用しない手はない。地域での議論の場に、都道府県の職員も参加したり、市町村の相談に応じる窓口も設けてはどうか」「土地の管理手法は、時代の要請で柔軟に変えるべき。各地域が作成した管理手法がしっかりと機能しているか、定期的なモニタリングが必要」などの指摘があった。


 今後は、今回の議論を踏まえて同とりまとめ案を再度検討する。最終的には、17・18・19年すべてのとりまとめ案を総合し、全体的な報告をとりまとめる方針。



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