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減収減益も期初予想通り/森ビル17年3月期

2017/05/24 18:00更新

 森ビル(株)は17日、2017年3月期決算(連結)の説明会を開催した。


 当期(16年4月1日〜17年3月31日)の営業収益は為替の影響で2,587億円(前期比0.2%減)、営業利益はビル売却の減少で588億円(同14.5%減)、経常利益も501億円(同12.6%減)にとどまった。当期純利益は、虎ノ門ヒルズ周辺再開発に伴う、既存建物の取り壊し等による特別損益の発生で、274億円(同49.6%減)に。同社取締役専務執行役員の大塚順一氏は「減収減益であるものの、賃貸事業は極めて順調でおおむね期初予想通りの推移」と話した。


 セグメント別では、賃貸事業は、オフィスと住宅が高稼働・高単価で推移したほか、「東京ガーデンテラス紀尾井町」(東京都千代田区)のPM受託などにより、営業収益1,529億円(同3.6%増)を計上。稼働率はオフィスが98%(前期97%)、住宅が95%(同94%)と高水準が続いている。「オフィス需要が高く2〜3年に一度賃料改定できている状況。また、年間10%程度テナントの入れ替えがあり、そこを好条件で貸し出せていることから、ゆるやかではあるが賃料が増収傾向にある」(大塚氏)とした。


 分譲事業では、物件売却が前期と比較して減少した結果、営業収益は571億円(前期比1.8%減)。施設営業事業は、円高の影響を受け、ホテル運営がやや低迷した影響で営業収益282億円(同2.0%減)。海外事業は、為替変動の影響で収益を1割程損失した結果、営業収益が285億円(同5.0%減)となった。


 次期は、分譲事業における物件売却の減少が影響し、営業収益が2,480億円(4.1%減)と減収を予想するも、4月20日に開業した「GINZA SIX」(東京都中央区)の寄与のほか、オフィスと住宅の好稼働などにより、営業利益590億円(同0.2%増)、経常利益530億円(同5.7%増)、当期純利益360億円(同31.0%増)と増益を見込む。