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不動産関連ニュース

創立70周年「新生ナイスグループの年に」

2020/01/27 18:00更新

発表会の模様


 ナイス(株)は24日、グランドプリンスホテル新高輪(東京都港区)で経営方針発表会を開き、同社の取引先など約1,600名が参加した。


 同会では、同社代表取締役社長の杉田理之氏が、2019年5月の金融商品取引法違反の嫌疑による証券取引等監視委員会の強制調査以降、取締役会の改革、組織改革などのガバナンス強化や法令遵守の風土づくりに取り組んでいることや、4月にすてきナイスグループ(株)がナイスを吸収合併、社名をナイス(株)と改め持株会社制を廃止することなどを説明。「すてきナイスグループとナイスの二重構造がガバナンス機能を低下させていた。また、海外事業への進出や一戸建て事業の急拡大、マンション事業の縮小、新築重視といった部分も反省すべきかもしれない。持株会社制の廃止でシンプルでわかりやすい経営体制にする。ステークホルダーの皆様からの信頼回復に努め、グループの再生へ全力で取り組んでいく」とし、「創立70周年を迎える今年を、新生ナイスグループの誕生の年としたい」と宣言した。


 事業戦略については、建築資材セグメントでは、これまで通り木造非住宅分野の拡大を図るほか、快適性向上に向けた断熱リフォームの推奨、卒FITと災害対策強化として蓄電池のアピールなどを進めるほか、国産材を使ったリフォームに対するオリジナルローン商品を開発・提供するとした。住宅セグメントでは、免震・強耐震マンションによる差別化と一戸建て事業の再構築を図る一方で、既存顧客やCATVユーザーなどの資源を生かしてストックビジネスの拡大を図っていく方針。


 そのうえで「ESG、SDGsの考えを経営方針、事業方針、戦略に落とし込み、収益性の追求とESGへの取り組みをバランスよく実行していく」(杉田氏)とした。



「創立70周年の今年を新生ナイスグループ誕生の年としたい」と宣言した杉田社長