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不動産関連ニュース

首都圏の外出自粛要請。各社の対応は

2020/03/27 18:00更新

 新型コロナウイルスの感染拡大の兆候を受け、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、山梨県の1都4県が、今週末(3月28、29日)における不要不急の外出自粛を要請したことに関連して、各不動産会社の販売現場でも対応を迫られている。(株)不動産流通研究所では、主だったディベロッパー、住宅メーカー、不動産流通会社に東京を中心とする首都圏における両日の営業について聞いた。3月27日時点。


 ディベロッパーでは、マンションモデルルームの営業を一部縮小する動きがみられる。三井不動産(株)は、全国のマンションモデルルームにおいて新規集客は行なわず、契約・引き渡し顧客を対象に意向確認しながら対応する。また、来場予約済みのケースについても、今週末以降の来場予定に関しては連絡を取りながら臨機応変に対処する。住友不動産(株)では、販売活動や新規集客を自粛。予約客のみ意向を確認した上で対応する。三菱地所レジデンス(株)は、完全予約制での対応に切り替える。野村不動産(株)では、積極的な新規集客は控え、最小限の稼働とする。日鉄興和不動産(株)は、新規予約を原則停止して要望に応じて継続顧客に対応。また、ホームページ以外の新規広告は停止する。日本土地建物(株)は、スタッフは配置するものの、営業自体はしない方針。東急不動産(株)は契約業務等に限定する。


 住宅メーカーのモデルハウスも同様に、予約客や、契約後顧客など商談末期の顧客対応に専念する会社が多い。大和ハウス工業(株)は、飛び込み客は受け付けず、予約客のみの対応とする。また、モデルハウス待機スタッフを1名ずつの交代制にする。スタッフの交代時には棟内のアルコール消毒と換気を励行する。旭化成ホームズ(株)では、新規集客を目的とするイベント等を禁止。契約後顧客との打ち合わせ等で必要な場合など、状況に応じて対応する。住友林業(株)は、予約済みの打ち合わせは顧客都合に配慮しながら実施するが、新たな打ち合わせのセッティングは控える方針。積水化学工業(株)住宅カンパニーにおいては、都内での集客を中止するという。


 一方、不動産流通各社は、従来からの新型コロナウイルス感染対策を維持して通常営業を選択する会社が多い。住友不動産販売(株)は、「不動産流通業の場合、お客さまによっては短期間で契約・入居しなければならないケースがあり、“不要不急”というわけにはいかない実情がある」として、積極的な集客はしないものの、営業自体は通常通り行なう。東急リバブル(株)では従来から行なっている可能な限りの時差出勤・テレワークや、マスクを着用した接客などを行ないながら通常営業。来店や案内については顧客の要望に沿って対応する。三菱地所ハウスネット(株)も、従来から行なっている営業時間短縮を継続。また、三井不動産リアルティ(株)と大成有楽不動産販売(株)では、通常営業しつつ顧客面談は積極的には行なわない方針とする。(株)長谷工リアルエステートも通常営業としている。


 賃貸管理会社では、大東建託パートナーズ(株)が27〜29日、東京、神奈川、埼玉、千葉、山梨の39営業所で営業自粛を打ち出した。社内外への感染拡大防止、関係者・従業員の安全確保が目的。