鹿島建設(株)、エヌ・ティ・ティ都市開発(株)、ダイビル(株)の3社は15日、東京都が所有する「秋葉原1街区および3街区」の公開コンペ(売り払い公募)において、同日買受者に選定されたと発表した。
同コンペは、東京都が当該地を「日本の最先端IT拠点」とすべく、応募者に対し「ITセンターとしてのさまざまな機能を導入する事」を条件とし、買受者選定基準は「IT産業拠点形成への寄与度」「実現可能性」「運営効率性」等を特に重視する事業提案型公募であった。
買受者の3社は、総敷地面積15,728平方メートルを405億円で購入、超高層ビル2棟を建設する。1街区はダイビルが所有し、地上29階・高さ142メートル・延床面積約47,000平方メートルの複合ビルを建設するが、同コンペでは「集客等機能」「産学連携機能」「情報ネットワーク機能」の構築・保持を必須条件としていることから、オフィス・サテライト連合大学院・起業センター等の各機能を確保するプランになる模様。2003年5月に着工し、2005年3月末に竣工する予定。
3街区は鹿島とNTT都市開発が所有し、地上21階・高さ99メートル・延床面積約140,000平方メートルのビルにオフィスと770台収容可能な駐車場、商業店舗、屋外型イベントスペースの設置など、主に集客機能を充実させた建物となる計画。なお、3街区は証券化による不動産事業スキームを採用するため、実質所有者は2社共同出資のSPC会社「UDX」となる。同事業では資金調達に「プロジェクトファイナンス」方式を導入、スキーム策定には野村証券がファイナンシャルアドバイザーとして参画する。2003年8月に着工し、2006年1月末竣工予定。