政府は20日、地理情報システム(GIS)に関する行動計画「GISアクションプログラム2002-2005」の概要を明らかにした。
同プログラムは、GISに関係する国の行政機関で構成される「地理情報システム(GIS)関係省庁連絡会議」の第6回会合(2月20日開催)において決定されたもので、わが国のGIS整備・普及を促進することを目的としている。
主な内容は、(1)開発中の「地理情報標準」(データ交換方法等の標準)および「G-XML」(インターネット上で地理情報を相互流通させるためのプロトコル)をJIS化し、国際規格化提案等の措置を講じる、(2)地理情報の電子化・流通を促進するため、2000年度中に電子地図に対応した制度および運用方針を定め、2003年度から具体的施策を講じる、(3)インターネット上において、2002年度中に数値地図2500を、2005年度中に20万分の1等の小縮尺電子地図を提供する、(4)地方公共団体への統合型GISの普及を図るため、2002年度中に運用方針を定めるほか、指導・助言・技術支援等を行なう。また、G-XML準拠のGISコンテンツ流通促進に向け、諸課題に対する問題解決のための検討体制を2002年度中に整える、(5)GISを活用した行政の効率化を図るため、GIS利用の申請・届出等のあり方について2003年度中に結論を出す。また、防災・まちづくり・交通・環境・教育等の各分野においてGISを活用し、効率化・迅速化した質の高い行政サービスを実現するため、人工衛星の画像を活用した「被害把握システム」等を2003年度までに整備するほか、「交通事故関連情報オンライン提供システム」「消防広域応援活動支援システム」等を関係機関に導入する、など。
なお、同プログラムの計画期間は2002~2005年の4年間で、いずれも安価で質の高い各種サービスの実現をめざすとしている。