森ビル(株)は、「デジタルコンテンツグランプリ2001」において作品表彰の部・カルチャー部門「最優秀賞」を受賞、11日に贈賞式が行なわれた。
同コンテストは、経済産業省および(財)デジタルコンテンツグランプリ(DCAj)の共催によるのもので、さまざまな分野のデジタルコンテンツ作品および制作者を選奨し、表彰する総合的なコンテスト。16回目を迎えた今回は「デジタルコンテンツグランプリ」(DCG)に改称するとともに、特別賞の「NICOGRAPH CG賞」「韓国文化コンテンツ振興院長賞」など数賞が新たに加えられた。
今回の応募作品136点のうち、作品表彰の部の最高賞である「経済産業大臣賞」を受賞したのは、リアルタイムにストーリーやCGが変化するゲーム形式のインタラクティブ・コンサート「インタラクティブ・ライブ・ショウ 2000『賢者のプロペラ』」(平沢進、(有)ケイオスユニオン)。プレゼンターの大島慶久経済産業副大臣は同作品の技術力・表現力を高く評価するとともに、「デジタル関連産業や業界の活性化は、日本経済にとって景気回復の糸口となるだけでなく、大きな足跡を残す事になるだろう。今後の発展に期待したい」とコメントを述べた。
なお、作品表彰の部ではビジネス部門・カルチャー部門・エンターテイメント部門・アート部門の4部門に分け、各部門ごとに最優秀賞と4種類のジャンル賞が設定され、森ビルは昨年開催されたインターネット博覧会「インパク」の参加パビリオンとして出展・公開したウェブサイト「Mid-Tokyo Maps」(http://www.mid-tokyo.com/)で、カルチャー表現力と文化育成度が審査基準であるカルチャー部門の「最優秀賞」を受賞した。
同サイト(作品)は、“もう一度東京をつくろう”をテーマに森ビルおよび製作協力者のIMG SRC、ASYL design、LW、トランスフォーム(株) らにより、2000年12月31日に公開が開始された。以来、計24回に渡って東京の中心部(Mid-Tokyo)を軸とする“新しい地図”を製作、歴史・国際比較などさまざまな観点から東京という都市を再発見し、その問題や可能性を皆で探るというもの。カルチャー部門審査委員の福富氏は「技術力もさることながら、都市に着目した点を大きく評価した。また、更新頻度も高く、社会貢献度も高い」と評価した。これに対し、同作品の代表者として贈省式に臨んだ森ビル・常務取締役の森浩生氏は「このような賞を受賞することができ、大変嬉しく思う。製作・運営には苦労が絶えなかったので、各スタッフが各々がんばった成果だと思う。当社では、今後もデジタルコンテンツの製作・運営を、積極的に取り組んでいく予定」と語った。
また、DCGの人物表彰の部では、最高賞である「DCAj会長賞」が、スタジオジブリのプロデューサー・鈴木敏夫氏に贈られた。