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住宅金融公庫、平成14年度事業計画を発表

 住宅金融公庫は4日、平成14年度事業計画を公表した。
 平成14年度の事業計画は、必要戸数50万戸(対前年度比▲9.1%)、事業費8兆1,442億円(同▲23.3%)、貸付金8億3,304億円(同23.9%)といずれも予算概算要求通りの規模となる。
 融資制度の改善点についても同様で、「融資の重点化・スリム化」を図るため、融資率の上限(融資限度割合)の見直しや、優良分譲住宅等の見直しを行なう。

 具体的には、マイホーム新築・マンション・建売住宅・中古住宅等を購入する際の融資率上限を現行の8割から年収800万円万円以下の場合は8割、年収800万円超の場合は5割とする。なお、高返済能力者に行なっていた10割の融資は、臨時的に撤廃される。貸付金利については、利子補給を前提とせず、法廷上限の範囲内で調達金利に必要なスプレッドを加える(平成14年度第1回から適用)。
 また、利用者の利便性の向上と金利変動リスクの分散を図ることを目的に、民間金融機関との協調融資「すまい・るパッケージ」を導入する。公庫が住宅融資保険等により民間住宅ローンの信用リスクを負担することで、民間住宅ローンを公庫融資並びの借り入れ資格で利用可能とする制度。
 この他、中古住宅融資については一定の維持管理状況を要件化するとともに、償還期間を現行の20年から25年に延長し、平成14年10月1日より実施する(一般中古マンション、一般中古戸建ての場合)。なお、今回の制度改正を機に、中古住宅融資の際の「中古住宅」の呼称を「リ・ユース住宅」に、「優良中古住宅」を「リ・ユースプラス住宅」と改める。
 また、既存住宅におけるシックハウス問題対応へのリフォーム工事については、融資限度額を現行の530万円(修繕・模様替えのみの場合は240万円)から1,000万円(同500万円)に引き上げるなど、「特殊法人等整理合理化計画」の趣旨を踏まえつつ、住宅取得の支援、良質な住宅ストック形成を図るために、公庫の住宅ローン債券証券化拡大、民間住宅ローン債権の証券化支援業務の実現に向けた検討などの改革を積極的に推進していく。


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