増改築とリフォーム会社による全国組織の日本増改築産業協会(通称JERCO)は10日、リフォーム関連企業へのIT推進を図るため「わっしょい! ITまつり」2002を開催した。
同イベントは、業務に役立つインターネット利用法やデジタル技術の知識・手法を紹介することで、リフォーム関連事業者の事業または経営効率化をめざすもの。昨年7月に第1回目を開催し、2回目となる今回のセミナー会場には約50名ものリフォーム業従事者や施工技術者が参加した。
今回のセミナーでは、主にWebサイトの活用事例を紹介。(財)住宅リフォーム・紛争処理支援センターが運営する住宅リフォーム情報サービスの「リフォネット」(http://www.refonet.jp/)や、リフォーム情報サイトの「Home Clip」(http://www.homeclip.co.jp/)、リフォーム・増改築のポータルサイト「ホームプロ」(http://www.homepro.co.jp/)について、各リフォーム仲介サイトの特性や受注実績を説明しつつ、リフォーム市場の現状やユーザーニーズの分析について解説した。
リフォーム業界では、ユーザーニーズの強需や企業の新たな事業戦略により市場規模は拡大し続けているが、異業種からの相次ぐ新規参入や悪質業者の不良施工等により、クレームの急増や高額受注・リピート受注に繋がらないなど、新たな問題が浮上している。このため、各企業では質向上や合理化などにより他社との差別化を図る必要が生じていることから、同協会専務理事の小野武博氏は「一般ユーザーのインターネット利用率が上昇するとともに、リフォーム業者におけるIT活用は重要な戦略の一つ。特にインターネットの有効活用は受注高のアップに繋がるだけでなく、顧客とのコミュニケーションツールとしても大いに役立つので、今回のセミナー等をきっかけに、業務への積極的な取り入れを推進したい」と述べた。
なお、上記セミナーの他、出展者によるアプリケーションソフトのデモンストレーションや、パワーポイント活用によるプレゼンテーション方法の解説、年間リフォーム受注1,000件の(株)ホームトピア(東京都千代田区、2億5000万円)佐々木茂夫代表取締役社長による「IT徹底活用術」等の各種セミナーが、展示会とともに行なわれた。