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大京、金融支援手続きの完了および固定資産等の譲渡を発表

 (株)大京は10日、5月15日に発表した「第2次経営計画」に基づく構造改革を実施するに伴い、(株)UFJ銀行、(株)みずほコーポレート銀行、(株)あさひ銀行、UFJ信託銀行(株)の主要4行に要請していた4,100億円の債務免除および600億円の借入金債務の株式化を内容とする金融支援手続きが完了したと発表した。

 債権免除額は、UFJ銀行が3,075億円、みずほコーポレート銀行が349億円、あさひ銀行が328億円、UFJ信託銀行が348億円。これに伴い同社では、2003年3月期中間期の連結および単体の損益において、4,100億円の債務免除益を特別利益として計上する。
 また、自己資本の増強および有利子負債削減のため、主要4行から600億円の貸付金を現物出資してもらうことで、借入金債務の株式化を行なう。これにより資本金と資本準備金がそれぞれ300億円ずつ増加し、9月11日付けで資本金650億円、資本準備金は300億円となる。なお、これに伴い、2003年3月期中間における連結および単体の借入金債務が600億円減少する。

 併せて同日、同社が所有するオフィスビル、商業施設、賃貸マンションなどの固定資産を、森トラスト(株)および同社グループ会社である(株)エル・エステート(東京都渋谷区、上沢博史代表取締役社長)、(株)大京レンタル(東京都渋谷区、安倍毅史代表取締役社長)に、総額1,039億円で譲渡したことを発表した。
 内訳は、森トラストに麹町ミレニアムガーデン(東京都千代田区)などオフィスビル3棟を約320億円で、エル・エステートおよび大京レンタルに紀尾井町第26ビル(東京都千代田区)などのオフィスビル5棟と、大京聚楽館ビル(兵庫県神戸市)などの商業施設10棟、賃貸マンションなど59棟を719億円で譲渡した。なお、当該固定資産はすでに2002年3月期において評価損を計上しており、2003年3月中間期および2003年3月期の連結、単体の業績に与える影響はないとしている。

 また、同社の所有する子会社株式の譲渡も発表。大京インターナショナル(5,880万株)、ケアンズペニンシュラホテル(8,000万株)などの海外子会社株式を、10日付けでエル・エステートに247億円で譲渡。また、東圧ゴルフ倶楽部(20万4,000株)の株式は、20万4,000円で鳩山観光(株)(埼玉県比企郡、長谷川正治代表取締役社長)に9月30日付けで譲渡する予定。


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