独立行政法人の建築研究所は、「こんなまちに住みたい・・・21世紀の暮らしを支える、まちの再生と住まいのあり方を考える・・・」をテーマに論文を募集。審査の結果、最優秀賞3名、優秀賞3名の計6名を決定し、10日に表彰式を行なう。
最優秀賞のうち国土交通大臣賞に選ばれたのは、「『コミュ事』のある街」という論文を発表した筑波大学教授の小場瀬令二氏。同氏の論文は、元気な老人に生きがいを与える街づくりを提案したもので、誰もが願う「コロリと死ぬ」ためには、結局元気に生きる必要があり、そのためには生きがいが必要だと訴えている。その施策として、比較的時間に余裕のある老人が、世のため人のためとなるコミュニティ活動を行なえば、それが大いなる生きがいとなり、また本人の健康維持にも役立つのではないかとしている。そして、その地域に役立つコミュニティ活動を「家事」にならって「コミュニティ事=コミュ事(じ)」と呼ぶこととすると、今後地域にどんな「コミュ事」を創造することができるのか、その可能性を提案している。
その他の入賞者は、最優秀賞・住宅生産団体連合会会長賞に兵庫県社会福祉事業団研究員の大野拓也氏、最優秀賞・建築研究所理事長賞に自営業の宇賀亮介氏、優秀賞には学生の中村琢己氏、JR東日本社員の鎌田康嗣氏、九州職業能力開発大学校職員の森永智年氏が選ばれた。
なお本日10日午後、都内において表彰式がとり行われるとともに、国土交通大臣賞については同日午前の住宅月間中央イベント合同記念式典において国土交通大臣より表彰を受けている。