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東京カンテイ、「2002年首都圏ワンルーム最新事情」を発表

 (株)東京カンテイは31日、「安定供給が続くワンルームマンションの現在」として2002年首都圏ワンルーム最新事情を発表した。

 同調査によると、新築ワンルームマンションの2002年(1月~9月)の供給戸数は4,037戸で、年間では6,000戸(2001年実績5,545戸)を超える見込み。1995年以降徐々に拡大を続けており、新築ワンルームマンション市場の確実な拡大がみられる。立地は依然都心に集中しており、全体の94%が東京23区内、70%が都心(山手線の内側)と、利便性の高いエリアへの集中が目立った。価格は2,100万円をやや下回る水準で安定、専有面積は再び拡大傾向となった。
 中古市場においては、ローン環境の悪化により伸び悩みの懸念がみられ、流通事例数は昨年並みの年6,000件程度。平均価格はおおむね横這いで推移しており下げ止まりの傾向もみられた。
 平均賃料は、中古・新築ともにやや上昇してはいるものの、新築が94,000円、中古が70,000円程度で安定して推移。利回りは新築5.49%、中古10.02%、中古の利回りは平均賃料上昇の影響により10%台を突破した。このように、他の金融商品が低利回りで推移している状況下で、極めて高い利回りが実現できることが、ワンルームマンション市場拡大の要因となっているものと思われる。
 しかしながら同社では、同調査をふまえ、高利回りにもかかわらず、中古市場はローン環境により左右される状況にあり、流通市場の未成熟ゆえに金融商品としての優位性をいかしきれないという問題点が浮き彫りになったと分析している。


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