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清水建設、伝統的木造建築の構法・設計法を開発

 清水建設(株)は9日、日本古来の伝統的な手法にもとづく木造建築の構法と設計法を開発し、実用化したと発表した。

 近年、木造住宅に関心が高まり、神社・寺院など伝統的建築物の保存・改修などの安定的需要が見込まれる中、従来は大工の経験に頼る部分が多かった伝統的構法の構造設計に対しても、構造力学的手法を取り入れた構造解析法の研究が行なわれるようになっている。そこで同社では、同構法を開発。実大実験を実施してその構造性能を実証するとともに、この実験を反映させ、設計方法を確立させた。
 同設計の主な対象は、神社・寺院を中心とした木造建築。軸部に釘・ボルト・金具などの金属類を使用しない点が特徴となっており、同社ではこのたび、円福寺本堂(京都)の新築工事に適用し、改正建築基準法に対応した限界耐力計算による設計を実施している。
 また同社では、伝統的構法による木造建築に関し、改正建築基準法に対応した限界耐力計算にもとづく性能設計手法を確立するとともに、建築主事の確認を取得。これにより、特殊建築についても大臣認定に拠らずに建築主事の確認のみで認可されることが容易となり、大幅な手続きの簡素化を図ることができるとしている。


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