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全宅連・全宅保証、不動産意識調査アンケート結果を発表

 (社)全国宅地建物取引業協会連合会および(社)全国宅地建物取引業保証協会は30日、2002年9月9日から10月31日までの期間に同会ホームページ上で一般消費者向けに実施した不動産に関するアンケート調査結果をまとめ、発表した。

 両会では、9月23日を「不動産の日」と定めPRを行なっており、今般、不動産の日を中心にホームページを活用した一般消費者向けの不動産に関する意識調査を実施した。有効応募総数は8,249件。20歳未満から70歳以上まで広範囲の年代層からの回答があった。

 これによると、「住宅を購入する場合の住まい選び」について、購入(買い替え含む)希望物件としては、一戸建てが71.8%、マンションが28.1%となり、一戸建てへの意識が強くみられた。しかしながら、東京都では、一戸建てが57.2%、マンションが42.7%と、マンション購入を考える割合が4割を超える結果となった。
 地域としては、“市街地近郊の住宅街”が53.1%と半数を占めた。地区別では、東北地方では約6割の人が“市街地近郊の住宅街”を選んでいるのに対し、東京都では“市街地近郊の住宅街”が45.6%、“市街地”が37.6%となり、市街地への利便性を重視する傾向がみられた。
 住環境の重視点については“交通の便”が42.3%と圧倒的に多く、そのほか男性では“公園などの自然環境の充実”、女性では“教育・医療施設の充実”への高い関心がみられた。一方、“住民との連携”は男女とも低く、近所づきあいよりもプライベートを重視する傾向が強く表れている。
 間取りは4K~4LDK、購入金額は一戸建ては3,000万円台、マンションは2,000万円台が中心。住宅設備で重視するものは、“住宅の構造”(37.5%)、“間取りの広さ・数”(28.5%)、“収納箇所の充実”(12.9%)の順となった。

 「住宅を借りる場合の住まい選び」については、間取り数では3K~3LDKが47.4%を占め、次いで2K~2LDK、4K~4LDK、家賃価格帯は5万円~10万円未満が61.8%、次いで5万円未満、10万円~15万円未満の順であった。関東・近畿地区で10万円~15万円未満の割合が他地区とくらべて高い以外は、各地区同様の結果となっている。
 住宅設備で重視するものについては、“間取りの広さ・数”(37.2%)、“住宅の構造”(18.3%)、“収納箇所の充実”(17.3%)の順で、購入・買い替えの場合よりも“間取りの広さ・数”を重視している結果となった。男女別では、男性は”車庫設備の完備”、女性は”セキュリティシステムの完備”への関心が高い割合を示している。

 「充実した老後生活 子供との同居と住まい選び」では、“同居を希望しない”が、男性で69.9%、女性で80.7%という結果となり、同居を希望しない人が若干多い程度であった5年前の調査時に比べて、意識の中で核家族化が進行していることが伺える結果となった。
 また住まい選びのポイントについては、“自然環境が良い”が27.8%(前回調査時34.7%)、“交通が便利”が21.6%(同19.1%)、“医療施設が充実している”1が5.2%(同9.5%)と上位の順位は変わっていないものの、割合としては大きな変化がみられた。
 今後の地価予想については、1年後は“上昇する”が18.1%(対前回調査時1.6ポイント上昇)、“下降する”が35.2%(同20.8ポイント上昇)。5年後の予想は“上昇する”が40.6%(同▲5.7ポイント)、“下降する”が27.3%(同15.7ポイント上昇)という結果となった。これについて両会では、土地の価格に関して、未だ何らかの不安要因を持っているようであり、その反面上昇してほしいと願っている人も多いようだと分析している。


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