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近畿菱重興産、有料老人ホーム事業に進出

 土木建築・住宅・賃貸事業などを手がける三菱重工グループの近畿菱重興産(株)(神戸市兵庫区、社長:小林秀一氏)は、2004年に神戸市垂水区に有料老人ホームを開設、運営すると発表した。
 
 この有料老人ホームの名称は「ディアージュ神戸」。垂水区学が丘の旧神戸国際大学の跡地、約16,000平方メートルに建設されるもので、今年4月に着工、2004年10月に開設の予定。総事業費は約80億円。同社が事業主体となり、子会社である神戸菱興サービス(株)(神戸市兵庫区、社長:川尻郁夫氏)が介護を、三菱神戸病院(神戸市兵庫区、院長:深野茂氏)が医療を担当する。
 60歳以上の健常者向けの住宅棟(14階建て、175戸)と、要介護者向けの介護棟(4階建て、100戸)から成り、最大で約350人の入居が可能。共用施設として天然温泉やレストラン、4,000平方メートルの庭園などを設ける。健常者用居室は50~120平方メートル、介護居室は全室個室(28平方メートル)で、介護棟の1階部分には痴呆対応の園芸療法用専用庭園を設けるなど、従来の有料老人ホームに比べ充実した設備・居住環境が特徴となっている。
 入居方式は終身利用権方式。住宅棟の入居者が要介護になった場合は介護棟への移行も可能だが、介護一時金は徴収せず、要介護状態になった時点から介護費用を負担する方式を採用する。
 今回、高齢者住宅の開設支援コンサルティングを行なう(株)タムラプランニングアンドオペレーティング(東京都千代田区、社長:田村明孝氏)がコンサルティングを担当。高齢者住宅先進国のスウェーデンやデンマークにスタッフを派遣するなどし、二年間にわたって計画が進められてきた。
 5月中旬に神戸ハーバーランドにモデルルームを設置し、本格的な入居者募集活動を展開。同社では本事業を足がかりに、シニア事業へ進出するとしている。


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