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積水化学と積水ライフ、「介護関連事業」を拡大

シャワーチェア(上)、家具調トイレ(下・左)とポータブルトイレ(下・右)

 積水化学工業(株)と同社の100%出資子会社である積水ライフテック(株)(奈良県奈良市、代表取締役社長:田中健悟氏)は4日、介護用品事業において「介護トイレ」分野に加え、「入浴補助」「手すり・段差解消」分野にも注力し、介護用品事業を本格的に展開していくと発表した。

 介護用品に関するノウハウを豊富にもつ積水ライフテックは、現在、介護用トイレ市場で30%のトップシェアを誇る。2000年からは積水化学工業の高機能プラスチックスカンパニーとともにケアマネージャーや、全国の介護ショップ2,400店への巡回訪問を展開しており、今後は積水化学グループの強みである住宅設計のノウハウや人間生活工学などを加えて独自の商品開発を行なっていく方針。
 従来から得意分野であった「介護用トイレ」は、利用者の体型や症状に合わせて座面やひじ掛けの高さが調節できるパーソナル対応トイレ、家具調トイレに加え、2002年には洗浄暖機能付のトイレも開発。多機能化に加え、高級化にも着目している。また入浴補助分野では、介護用トイレでの商品開発経験を生かし、シャワーチェア(回転タイプ、折り畳みタイプ)や浴槽用バスグリップなど全23アイテムを用意。さらに手すり・段差解消分野では、玄関アプローチ用・玄関用・廊下用など用途別の手すりや、玄関ステップを含め全41アイテムを用意した。積水ライフテック・田中社長は会見の席で、「この2つの分野のシェアはそれぞれ1%であったが、これを機に入浴補助シェア30%、手すり・段差解消シェア15%をめざしていきたい」と今後の抱負を語った。
 今後は、まず上記3分野の品揃えの充実を図った上で、介護用品の他分野やレンタルなどの個別対応商品も視野に入れた開発を推進。同事業では、積水化学グループが一体となって企画・開発・生産・営業・配送までを行なう予定(2002年度末完了)で、これにより納期短縮やサービスの向上を図り、介護ショップやケアマネージャーを強力に支援する体制を整える。積水化学工業住宅カンパニーとの連携も図り、積水ライフテックでは初年度20億円、2005年度に50億円の売上をめざす。


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