三井不動産(株)は4月30日、「2003年3月期決算(単体・連結)」を発表した。
当期単体業績の売上高は6,062億2,200万円(対前期比1.2%増)、営業利益は678億2,100万円(同3.0%増)、経常利益は471億3,800万円(同3.0%増)、当期純利益は132億900万円(同54.5%増)となった。
当期連結業績(対象131社)の売上高は1兆823億9,700万円(対前期比▲6.1%)、営業利益は1,032億9,500万円(同0.3%増)、経常利益は765億1,400万円(同5.1%増)、当期純利益は255億5,300万円(同▲14.3%)であった。
同社では当期経営成績について、対前期比売上高の減収は三井不動産建設の連結除外等の影響、経常利益の増益は有利子負債の削減および連結調達による支払い利息の減少、純利益の減益は上場株式の評価損や三井東三号館や銀座三井ビルの売却損等の特別損失を計上した結果と発表。セグメント別に見ると、賃貸事業はビル賃貸で米国為替の影響を受けたうえ、空室率の悪化(前期比1.9ポイント増)により減収減益したが、分譲事業ではオフィスビルや賃貸用中高層住宅の投資家向け分譲、また業務用地等分譲により前期比59億2,000万円増と大幅増益となったほか、完成工事事業の営業損益では三井ホームの経営構造改革策により黒字化した。なお部材商品事業や施設営業事業は依然とした景気・市場低迷を受け減収している。
次期見通しについては、物件端境期の業務用地等分譲等で減益するが、法人営業一本化で事業チャンス拡大の仲介・コンサルタント事業をはじめ、増収増益を予定しており、営業収益1兆1,200億円、経常利益780億円、純利益450億円を見込んでいる。