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国交省、「土地白書」を発表

 国土交通省は6日、「平成14年度土地の動向に関する年次報告および平成15年度において土地に関して講じようとする基本的な施策」(土地白書)について閣議に提出、了承された。

 同省が平成15年1月に全国20歳以上3,000人を対象に行なった「土地問題に関する国民の意識調査」によれば、「土地を預貯金や株式などに比べて有利な資産である」との考えは、この10年を見ると平成5年61.8%から平成14年33.2%と減少傾向にあるが、近年はほぼ一定割合で推移していることがわかった。「土地」を有利な資産と見る理由については、「融資を受ける際に有利」との回答は減少しているが、「値上がりが期待できる」「大きく下落するリスクが小さい」といった回答がここ数年微増の傾向にある。この点については、地価下落が続いた時期を過ぎ、一部で横ばいや上昇地点が現れてきたことの影響の可能性があるとしている。また「収益性の面で現在最も優れている資産」でも「土地」が最も高く、「安全性」でも預貯金についで高いという結果がでている。このことから、「土地」の絶対的優位性は失われたものの、他の資産との比較では優位性を保っていることがわかった。
 住宅に関しては、ライフスタイルの多様化に応じて住宅を選択する傾向が強く現れており、持家志向が約8割を占めてはいるものの、借家志向が増加する傾向にあり、現在賃貸住宅に居住している者のうち36.7%が「借家で構わない」と回答している。ローン返済等の経済的理由は減少傾向にある一方、ライフスタイルの変化による住み替えに都合がよいとの「住み替え志向」が増加傾向にあることがわかった。
 また、「平成15年度において土地に関して講じようとする基本的な施策」の概要としては、土地利用計画の整備・充実等、都市再生の推進、都市基盤施設整備の促進、低未利用地等の有効利用の促進などがあげられている。


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