積水化学工業(株)住宅カンパニーは16日、光熱費ゼロ住宅の新商品「ドマーニ・ゼロスタイル」を11月1日から発売すると発表した。
同社では「地球環境にやさしく、60年以上安心して快適に住み続けることのできる住まいの提供」を基本理念に、2003年1月より環境、快適性、経済性に配慮した住宅「光熱費ゼロ住宅」を提供してきた。会見の席で住宅カンパニープレジデントの安田友彦氏は「快適さと消費エネルギーは比例している。これからは、先進技術を駆使して快適さを残しつつも消費エネルギーを減らす努力が必要」と述べた。
今回の新商品「ドマーニ・ゼロスタイル」では、次世代省エネ基準3地区(東北地方南部、長野県など)に対応する「Q値2.18」の高気密・高断熱な躯体を採用。屋根には発電効率の高い「200Wの単結晶セル」を用いた太陽光発電システムを搭載し、さらに、新たに開発した屋根システム「五寸五分勾配(約30度)」を備えるなど「光熱費ゼロ仕様」の強化を実現した。また、メンテナンス費用を軽減する「磁気タイル外壁」と「磁気瓦」を採用するなど、補修費用の削減にも着手。これらのシステムのおかげで、30年間の建築費、解体費、光熱費、メンテナンス費用を合計で約900万円削減することに成功するため、初期投資費用も約16年で回収できるという。
もう一つの大きな特徴は、2.5階に標準装備された「大型の小屋根裏ロフト」。鉄骨ラーメン工法による新屋根システムにより補強梁や仕切りのない広い小屋根ロフトが実現。天井やロフト側面に窓を設けることで、ロフトにありがちな風通しの悪さを解消したつくりとなっている。また、夏季は吹き抜けや階段部により縦方向に空気を通すことで、室温を約4度下げる効果がある。
販売価格は3.3平方メートルあたり65万円から。初年度350棟、来年度1,000棟の販売を見込む。