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FRK、売買契約書・重要事項説明書「FRK標準書式」作成

 (社)不動産流通経営協会(FRK)は、「不動産売買契約書」と「重要事項説明書」について、『FRK標準書式』を作成した。不動産取引における、より質の高い情報提供を求める消費者意識の高まり、「透明かつ公平な不動産取引の確保」(2001年12月総合規制改革会議答申)などを受け、平成15年度事業計画に基づいて検討を重ねてきたもの。24日、同協会会員向け第1回説明会を行なった。

 同協会では、消費者が安心して不動産取引を行なえるような透明性・公平性の確保と、信頼の獲得が不動産流通業者に求められているとし、標準書式を作成、会員各社間での使用・普及を図るとともに、取引の安全性の向上に寄与していく。

 コンセプトは、いずれも消費者(売り主・買い主)にとってのわかりやすさと、売り主および業者の責任の明確化。「一般仲介用」、「消費者契約法対応用」、「売主宅建業者用」の3種に大別され、それぞれ「土地」「区分所有建物」などの物件種別により、売買契約書は29種類、重要事項説明書は12種類用意した。

 従来の書式との具体的な違いは、売買契約書では、売り主の瑕疵担保責任を明確化したこと、また「物件状況等報告書」により売り主から売買物件についての状況報告をすること、設備を建物の従物として売買対象に含むものとして「設備表」で明記、修復責任についても明らかにすることなど。
 重要事項説明書においては、「その他重要な事項」として、地盤改良や擁壁工事の必要性や履歴、建物の建築確認・検査済証の説明欄を設けた。

 同協会では、すでに行なっている「事前説明」とともに、義務付けではないものの、物件状況等報告や重要事項説明についても契約の1週間程度前には行なうことが望ましいとしている。

 今後、会員向けの説明会を、5月28日(東京地区)、6月4日(名古屋地区)、6月10日(大阪地区)に実施。同時に各説明書等の作成などをすすめ、2004年9月中旬には、各会員がホームナビより利用開始できる予定となっている。


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