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積水化学工業、住み心地と健康を重視「グランツーユー」発売

「グランツーユー」外観
発売に当たって、抱負を語る住宅カンパニープレジデント・安田友彦氏
様々なデータに裏付けされた「先進住み心地基準」。説明者は住宅事業部第二商品開発部主席技術員・川瀬昭則氏

 積水化学工業(株)住宅カンパニー(プレジデント:安田友彦氏)は2日、先進住み心地の光熱費ゼロ住宅「グランツーユー」を2004年10月9日から沖縄、多雪地帯を除く全国で発売すると発表した。

 同商品の開発コンセプトは、温熱・空気環境・遮音性能に関し、健康・住み心地条件を科学的に、しかも環境配慮の観点から、光熱費ゼロ住宅で実現すること。
 特徴は、「2×6(外通気)ユニット工法」による高気密・高断熱仕様。従来商品であるツーユーホームでも公的基準である次世代省エネ基準を上回る性能であったが、今回は、さらに天井で17%、外壁で32%、床で18%の大幅な性能向上を果たした。また、2×6ランバー採用により、従来の2×4ランバーと比べ圧縮強度1.6倍、曲げ強度2.5倍に強化され、壁倍率6.0の補強壁の認定を取得。耐震性・耐風性において品確法の「構造の安定」項目で最高ランクとなった。遮音性能においても、外装面材の3重構造に加え、グラスウール140mmを採用し、80dBの騒音を40dBにまで抑えることが可能な、木質住宅ではトップレベルの外壁遮音性能を実現した。さらに、最大60平方メートルまで間仕切りなしの大型開口が可能で、プランニングの自由度も向上。上下・水平の自在な開放感を演出している。

 また、リラックス基準、ヒートショック抑制基準、冷房病抑制基準、安眠基準、健康空気質基準の5項目から成る「先進住み心地基準」を独自調査のもと設定。同商品では、高気密・高断熱の躯体、全館空調、空室ユニットのバランスにより、これを達成している。

 コスト面では、同商品の年間光熱費は躯体性能により196,770円、オール電化により61,170円、太陽光発電システムにより、164,710円削減することができる。従来商品からのグレードアップによる初期投資額のアップ分260万円は約11年で回収できる試算結果となっている。

 販売価格は、3.3平方メートル当たり60万円台から(太陽光発電システム、空質ユニット、全館空調を含む)で、年間2,500棟の販売を見込んでいる。

 発売に当たり、住宅カンパニープレジデントの安田友彦氏は、「すでに従来の2×4との生産ラインは同時進行している。顧客ニーズや販売状況を見つつ対応していくが、およそ3~5年を目処に“2×6(外通気)ユニット工法”に移行していくものと思われる。市場における住宅ニーズも1996年までは床面積が広くなる傾向にあったが、その後は広さよりも、環境・質が求められている。快適でなおかつ維持費がかからない“光熱費ゼロ住宅”として今後の顧客ニーズに応えられる商品を創ることが出来た」と語った。


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