(財)都市緑化基金が主催している「緑の都市賞」で、三井不動産(株)が開発した共同住宅「パークコート二子玉川」(東京都世田谷区、総戸数79戸)が、「緑の都市賞 国土交通大臣賞(施設緑化部門)を受賞した。
「緑の都市賞」は、『都市の環境改善や景観の向上等に取り組み、樹木や花などの「みどり」を用いて、緑あふれる環境づくりや街並みづくりに成果をあげている市民団体や企業、公共団体等を表彰する』というもの。今回で24回目。
「パークコート二子玉川」は、世田谷の第一種低層住居専用地域の閑静な住宅街に位置する、名庭園・旧幽篁堂庭園跡地に建設されたもの。敷地内のすべての樹木を建設前に事前調査、残存の判断と移植計画を策定。一部の庭石や石造品を保存・再利用すると共に、樹高20mを超えるケヤキやアカマツ、モミジといった高木を含んだ約150本の樹木と地被植物類の保存を実現、加えて他の多くの高木類・草花も植え付けた。
さらに将来にわたって多くの緑を維持し、愛着を持って育ててもらうことを願い、都市緑地保全法に基づく緑地協定の認可を世田谷区から受けると共に、緑化のコンセプトや望ましい庭のあり方の説明を実施した。外壁についてもアースカラーを基調とした濃茶系のボーダータイル貼りとすることで、樹木の緑や周辺の景観との調和に努めた物件。
なお同物件は、ほかにも2004年グッドデザイン賞((財)日本産業デザイン振興会主催)も受賞している。