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アスコット、賃貸マンション事業を強化

最上階の住戸には長さ16m、総面積90平方メートルのバルコニーが設置されている
メゾネット住戸の天井高は5m。オープンカウンターのキッチンからもレインボーブリッジが望める

 (株)アスコット(代表取締役:加賀谷慎二氏)は、ファンドへの売却を前提とした賃貸マンション開発事業を強化していく。このほど、第一号開発物件「MEW(ミュー)」が完成。報道陣に公開された。

 同社は1999年の設立以来、城東エリアを中心に27棟の分譲マンションを開発。一棟ごとにデザイン性を持たせたブランド戦略で差別化を図ってきた。賃貸マンションについても、これまでの分譲マンション開発ノウハウを生かした独自のデザイン戦略を打ち出し、差別化を図っていく。
 開発物件は、同社も出資する私募ファンド「デザイナーズマンションファンド」への組み込み、もしくは他のファンドへの売却を前提として開発。「デザイナーズマンションファンド」は、早期に100億円規模にまで拡大する予定。また、全物件でのプロパティマネジメントは、子会社のアスコットコミュニティで受託していく。開発エリアは都内全域を中心とした首都圏と、札幌等の地方都市にも拡げていく。現在、開発中の物件は2棟(首都圏1、札幌1)、設計中のものが5棟(首都圏4、札幌1)。

 第1号物件の「MEW」は、港区海岸3丁目(ゆりかもめ線芝浦ふ頭駅徒歩10分)に位置する、地上12階建て総戸数22戸のマンション。周囲は倉庫街だが、南東面にベイブリッジ・お台場を望む眺望が売り。設計・デザインは都市デザインシステムを起用している。総事業費は11億円。
 住戸は、11タイプで、2・3階を専有面積54~57平方メートルのステュディオタイプ、4・5階、6・7階を2層吹き抜けのメゾネット(専有面積75~92平方メートル)、8~11階を8.7mワイドスパンの2LDK(専有面積75平方メートル)、最上階を専有面積105平方メートルのペントハウスとしている。全戸ベイビューとし、湾に面した開口部は、床の立ち上がりから天井までを窓としメゾネット住戸で5m、通常住戸で3m確保された天井高と合わせ、賃貸住戸では得がたい開放感を演出している。また、住設機器やフローリング、建具等は同社の分譲マンションと同等のものがおごられており、デザイン性を高めている。
 賃料は、19万8,000円から67万円。すでに、18戸で入居者が決まっている。加賀谷社長は、賃貸マンション事業について「分譲マンションとは、全く別のマーケットであり、よくデザインされた特徴ある物件についてはニーズが高い」としている。

 同社は、06年9月期の売上高を140億円、経常利益15億円を見込んでいるが、総売上の25%を賃貸マンション事業により確保していく方針。


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