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土地に関する諸制度の見直しと新たな土地に関する施策創設の必要性を報告/国土審議会土地政策分科会企画部会報告

 国土交通省に設置されている国土審議会土地政策分科会企画部会(部会長:小林重敬横浜国立大学大学院工学研究院教授)が「土地政策の再構築」に関する報告をとりまとめ、本日公表した。

 報告書の概要は次のとおり。

 現在の日本では、人口や世帯構造の変化、産業構造の変化、居住に関するニーズの多様化など土地を巡る社会・経済状況が大きく変化している一方で、土地の利用価値に応じた価格形成がなされ地価の個別化現象や質の低い土地ストックの存在・土地利用転換などによる土地ストックの劣化が認められる。

 また、「バブル崩壊後の負の遺産」対策から脱却するために、環境などの多面的な効用を総合的に考慮した適正な土地利用の実現を図ること、また成長期の量的課題対策から脱却するために、土地利用の円滑な再編・再生に資する透明で効率的な土地市場の形成を図る必要がある。

 そこで質の高い国民生活と、持続的な経済成長の基盤となる土地ストックへの円滑な再編・再生を図るために、積極的誘導型手法の活用による適正な土地利用の推進などで適正な土地利用の推進を図ること、また取引価格情報の提供や地積の整備などにより土地利用の円滑な再編・再生に資する土地市場の条件を整備すること、そして、量的供給施策の見直しを始めとする宅地供給施策の見直し、といった個別施策が重要である。


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