三井不動産(株)は8日、推進中の再開発プロジェクト「東京ミッドタウン」(東京都港区)において、賃貸住宅およびクリニックに関する記者発表会を開催した。
東京ミッドタウンは、オフィス、住宅、ホテル、商業施設などで構成され、敷地面積は約7万8,400平方メートル、総延床面積は約56万9,000平方メートル。住宅はすべて賃貸となる。
今回の記者発表では、賃貸住宅、クリニックで提供するサービス・ホスピタリティについて、各社代表がプレゼンテーションを行なった。
賃貸住宅は、都心生活者のライフスタイルに対応するため、時間軸や利用目的に応じた3種類、合計517戸を用意。「ミッドタウン・イースト・レジデンス」(ミッドタウンイースト棟12階~24階、166戸、STUDIO~3BED)は、自宅で仕事をする人を対象に13階の共用部分に会議室や応接室を設け、フロントは有人対応とする予定。
また、最高級賃貸住宅「パークサイド・タワー・アット・ザ・リッツ・カールトン東京」(地上29階建て、244戸、1BED~4BED)は5つ星ホテルと同等のサービスを受けることができる。
一方、「オークウッド・プレミア・東京ミッドタウン」(ミッドタウンウエスト棟1階~8階、107戸、STUDIO~3BED)は中長期滞在型のサービスアパートメント。スーパーや商業施設も設置される。プロジェクトを手がけるオークウッドは、これまで三井不動産(株)と2002年、2004年と2つのサービスアパートメントを成功させてきた。
クリニックに関しては、同社と日本での会員制医療の実績も豊富なハイメディックとの共同により、ミッドタウンタワー棟内に整備される「ミッドタウンメディカルセンター」(約2,034平方メートル)の運営支援を行なう(株)東京ミッドタウンメディスンを設立。15年連続「全米ベストホスピタル」にランキングされたジョンズ・ホプキンス・メディスン・インターナショナルとの業務提携により、施設計画や経営に関するノウハウを導入、外国語の対応や完全予約制のサービスを提供していく予定となっている。
三井不動産(株)代表取締役副社長・大室康一氏は会見で「東京ミッドタウンは、多様な価値観を持つ人々に合わせて、ソフトの充実も図り、都心の新しい住まいを提案していく」と語った。
なお、賃料は現在のところ未定で、都心に住む人、または海外から日本に来ている人とその家族をターゲットに、数十万円から500万円くらいまでの幅広い価格帯を用意するとしている。
東京ミッドタウンのグランドオープンは2007年春の予定。