三井不動産(株)は24日、「日本橋三井タワー」のグランドオープンセレモニーを開催した。
地上39階、地下4階建ての同タワーは、重要文化財である三井本館を保存しながら、超高層複合ビルを建設したもの。7月29日の竣工以降、オフィステナントの入居、低層部にある飲食、物販店のオープン、「三井記念美術館」の開館(来館者は1日に2000人)などを経て、12月2日の「マンダリン オリエンタル 東京」開業をもってグランドオープンを迎える。
同社では、同タワーグランドオープンにあたり、「良好な都市資本ストックの整備」、「歴史的文化遺産の継承と活用」、「人の集まる広場」、「国際的交流拠点の創造」といった、4つの意義を掲げている。
記者会見の席で、三井不動産(株)代表取締役社長の岩沙弘道氏は、「日本橋に、新しい人の流れの動きが出てきている。これまで日本橋に欠けていた国際性が必要だと思い、ホテルをまちの国際性を発信する場にする。日本を代表する新しいまちの景観にしていきたい」と述べた。
その他、日本初進出となるラグジュアリーホテルとなる、マンダリン オリエンタル ホテル グループ最高経営責任者兼代表取締役社長・エドワルド・エティグェ氏は、日本橋を立地に選んだ理由について、「マンダリン オリエンタル ホテルでは、伝統、品質、おもてなしをコアバリューにしている。三井不動産のまちづくりの考え方と合致したため」と語った。
また、室町東地区開発計画については、三井不動産が保有する「三井第三別館」「三井ビルディング六号館」「三井第五別館」の1.3haについても、建て替えを機に、周辺の権利者や行政機関とともに、再生計画を推進していく。
三井第三別館は、来年7月に解体の予定。
同開発計画では、中央通りを軸とした景観づくりに配慮し、低層部の高さを31mに揃え、統一感を持たせることが検討されており、中央通りの沿道に約400mにおよぶ31mラインが揃うことになる。これらの計画は2012年の竣工をめざす。