(社)日本ツーバイフォー建築協会は、独立行政法人建築研究所と共同で、「枠組壁工法による木造複合建築建造技術に関する研究」を実施している。8日、その一環として建設した木造4階建て実験建物が完工、説明会が開催された。
建物は、国土交通大臣認定を受けた枠組壁工法耐火建築物について、実験検証を目的に建てられたもの。木造の枠組壁工法、各階の面積は36.95平方メートル、延床面積は147.8平方メートル。軒高12.6m、最高高さ14.8m。
風および交通振動性状の測定と制御法の研究、建物の沈み込み量の検証、耐火構造仕様における遮音性能などの調査を行なう。
日本ツーバイフォー建築協会会長の小川修武氏は「枠組壁工法耐火構造認定書の発行状況は、11月末時点で224棟となり、商業施設や福祉施設も見られるようになってきた。実験検証で性能面の技術が明らかになることで、枠組壁工法耐火構造のさらなる普及をめざしていきたい」とコメントした。
建物の沈み込み量の測定は、今年9月から開始し、2年程度継続して行なう予定。建物の形状や荷重の掛かり方により、沈み込み現象がどのように異なるかなど、メカニズムの解明を目的としている。これまで、約20日の間に5mm程度、小屋根太から基礎までの距離が縮まったことが明らかになっている。
また、振動測定についても、今年9月から開始し、5年程度継続の予定。