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首都圏最大規模「萩中住宅マンション建替事業」完成/全国初の改正区分所有法適用事例

「オーベルグランディオ萩中」外観

 首都圏最大規模のマンション建替えとなる「萩中住宅マンション建替事業」が、永住向け都市型マンション「オーベルグランディオ萩中」(東京都大田区、2棟、総戸数534戸)として、3月16日に竣工する。

 同事業は、東京都住宅供給公社が1968年に分譲した集合住宅「萩中住宅」(8棟、総戸数368戸)の建替組合(理事長:北畠宏氏)が進めてきたもの。コンサルティングを担当した(株)シティコンサルタンツおよび、事業協力者の有楽土地(株)、(株)長谷工コーポレーションの協力体制のもと、2003年6月に改正された区分所有法第70条「団地内建物の一括建替決議」を適用した、全国初の事例となる。
 決議後は、「マンションの建替えの円滑化等に関する法律」に基づく建替組合の設立、権利変換計画の認可などの手続きを進め、2004年2月に解体工事・本工事に着手、このほど竣工を迎えることとなった。
 
 建替えにあたっては、「市街地住宅総合設計制度」の適用許可を受け、容積率を現行の200%から総合設計240.11%に割増。これにより一般分譲する床面積が増加し、平均的住戸(約60平方メートル)を取得する場合に必要となる既存入居者の負担(増床費用約1,000万円)を軽減することができた。
 なお、保留床の一般分譲は2004年10月より開始、2005年8月に完売となっている。

 建替え後の建物である「オーベルグランディオ萩中」は、鉄骨鉄筋コンクリート造・一部RC造地上18階建ての2棟から成り、延床面積は48,801.38平方メートル(建替え前18,510.87平方メートル)。
 間取りは1LDK~4LDK、占有面積は44.82平方メートル(既存入居者の費用負担のないモデル)~88.38平方メートル。共用施設として、建替え前にはなかったゲストルームやパーティールーム、託児ルームなども設けられている。


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