(社)日本ツーバイフォー建築協会は24日、ツーバイフォー工法による3階建て住宅の三次元振動実験を(独)土木研究所の振動実験施設で行なった。
会長の小川修武氏は、実験に先立ち、「ツーバイフォーは、都道府県の各地域に拡大してきた。絶対的価値の追求に今後もいっそうの努力をしていきたい」と語った。
今回の振動実験は、(財)建材試験センター内に設置された「木質構造物の振動試験研究会」の2006年度事業の一つ。同研究会は学識経験者や住宅関連企業等で構成されており、実物大の住宅で三次元振動台を使った動的な加振実験は今回が初となる。
実験建物は、3階建て、各階53平方メートル。外部仕上は、屋根が平形屋根スレート、外壁はサイディング張り。内部仕上は、内壁が石膏ボード張り、一部ビニールクロス仕上。
1回目の加振では、兵庫県南部地震 神戸海洋気象台観測波を、2回目の加振では、新潟県中越地震 川口(余震)観測波による実験が行なわれた。
1回目の実験後は、開口の上下に合計3ヵ所のヒビが入り、石膏ボードが少し損傷した。また、家具や食器棚が30センチ程度滑っていた。
2回目では、1回目のひびがさらに伸びたものの、特に損傷は見られず、建物の崩壊には至らなかった。
同協会では、建物内部にカメラやセンサーを設置。より細かいデータの解析を行ない、実験の結果を今後の住宅づくりに役立てていきたいとしている。