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日本初「免震・耐震体験車」開発/スターツ

起震車内はスクリーンのCGを見ながら体験することにより、臨場感が味わえる。耐震と免震では揺れに大きな違いを実感
賃貸ではめずらしい、座部を外すことによって「かまど」になるベンチ(左)汲み上げ式の井戸(右)。オーナーにもこの設備は好評だそう

 スターツグループは13日、阪神大震災、新潟中越地震などの地震波を3次元で模擬的に体験でき、現段階で日本で唯一、免震・耐震構造の建物の揺れを体験できる起震車と同社が開発した、マンションの「高床免震工法」について記者発表を行なった。

 この起震車は、耐震構造を施した建物にいる設定で、9段階の震度を体験でき、過去に起こった各大震災もスクリーン画面のCGと共に体験できる。兵庫県南部地震と同規模の震度を再現。免震、耐震、両建物にいる状態も比較できる。

 高床免震工法とは、同社オリジナルで2005年に特許を取得、06年3月に第一号マンション(東京都江戸川区)を竣工した。従来大型物件にしか採用できなかった免震建築が、同工法により3階建て賃貸マンションからの商品化が可能となった。
 また、同社では免震システムに合わせて「オール電化」、「井戸の設置」、「かまどベンチ」などを提案。これらを併設することによって、震災が起こった際、マンションを地域の避難所として機能することもできるとしている
 
 今後、同社は免震工法を採用した建物を現在の63棟から1年以内に100棟にすることを目標としており、地震体験車を、高床免震FC加盟会社の免震賃貸マンションへの入居希望者、免震建築の希望者、公共機関などに貸し出しすることにより、防災意識の向上と免震建築をより普及させていくとしている。


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