旭化成ホームズ(株)は19日、50歳代~60歳代の建替え層をターゲットにしたロングライフ住宅「へーベルハウスLUFT(ルフト)」の2007年1月6日からの発売に向け、記者会見を行なった。
同社は、全社的な訪問調査結果をベースに、子育てを終えた夫婦2人暮らしのあり方を研究。その結果、夫婦2人暮らしでは、個室よりもリビングダイニング(LD)にいる時間が多く、別々のことをしている実態が明らかになった。
そこで「LUFT」では、それぞれの居場所を大事にしながら、ゆるやかにつながり、お互いを尊重しあえる住まいをめざした。
新たに導入したプランニング手法「つかずはなれずプランニング」は、距離、動線、収納、環境の4つの計画から構成。
距離計画では、夫婦の距離と視線の向きに着目。夫婦一緒にいる場合、「リビング」は約1.5mの距離で内向きになるよう、「ダイニング」は約1.5mの距離で対面向きになるよう設計。別々にいる場合は、3m以上の距離をとり、お互いの様子がよく分かり、違う種類のことをしていても気にならない距離を目安とした。
また、収納計画では、共用収納5平方メートルと、夫婦それぞれの収納1平方メートルを合わせ、合計7平方メートルの壁面積を、LDをすっきりと保つために必要とされる収納基準とした。
さらに、加齢時のライフスタイルを考慮し、将来の介護寝室も想定。将来簡易な改修で済むよう、物入れに、トイレ・洗面用の準備配管を標準装備した。また、車椅子での外出ルートも想定し、段差解消機も設けられている。
なお、建物外観は、今回想定する顧客層に合わせて、焼き物のような深みのある外壁色の新色を採用している。
同社ロングライフ住宅研究所長・熊野 勲氏は「つかず離れず上手くやっていけるよう夫婦関係を考えプランニングした。従来こうした商品はなかったが、今後は夫婦2人世帯に向けた商品が主流になってくるはず。『LUFT』はその先駆けとなる」と述べた。
なお、本体価格は3.3平方メートル当たり70万円から。初年度販売目標は1,000棟を予定している。