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賃料改定が順調に推移、ビル事業が増収/三菱地所08年3月期中間決算

 三菱地所(株)は10月31日、2008年3月期中間決算を発表した。

 当期(2007年4月1日~9月30日)の連結業績の売上高は3,178億1,000万円(前年同期比▲17.1%)、営業利益582億7,700万円(同▲17.3%)、経常利益503億3,800万円(同▲16.3%)、当期純利益253億9,300万円(同▲13.7%)となった。

 ビル事業においては、07年4月に竣工した「新丸ビル」(東京都著千代田区)、9月にオープンした「ザ・ペニンシュラ東京」(東京都千代田区)および既存ビルの賃料改定などが収益に寄与。建物賃貸収益は増収となり、営繕請負工事収益も「新丸ビル」の竣工に伴い増収となった。その他収益は、ビルの持分一部売却があった前年同期に比べ、大幅な減収となった。なお、9月末の空室率は1.92%と同年3月末の1.68%からわずかに上昇となった。

 住宅事業においては、マンションの売上計上戸数が前年同期に比べ減少したものの、1戸当たりの金額が増加した結果、売上高704億1,000万円、営業利益48億600万円と増収増益となった。なお、通期においては、建築基準法の改正等の影響により、マンション新規販売戸数が当初予定より1,100戸減少の3,200戸を見込んでいる。

 同日開催された説明会において、同社副社長執行役員の飯塚延幸氏は「既存ビルの賃料改定および貸し替えが順調に推移し、ビル事業において増収となった。大型の新規ビルをはじめ、まだ頭打ちは感じていない。また丸の内第2ステージとなる丸の内パークビル、三菱一号館の建て替えは順調に進んでいる。9月に発表したコーポレートブランドのもとで、時代を越え選ばれ続ける強い三菱地所ブランドを作っていきたい」などと語った。

 なお、通期の業績見通しについては、売上高7,890億円、営業利益1,695億円、経常利益1,565億円、当期純利益850億円を見込んでいる。


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