(財)住宅産業研修財団は4日、第5回「真の日本のすまい」提案競技の表彰式を開催した。
「真の日本のすまい」は、(財)住宅保証機構、(財)生涯学習開発財団、(社)日本建築士会連合会の共催により、国土交通省、文部科学省、経済産業省、林野庁、住宅金融公庫等の後援を得て、2005年9月から実施しているもの。
第5回目となる今回は、8作品が入賞し、国土交通大臣賞には「1住1室 ひとつの屋根の下で暮らす」(福岡県)、文部科学大臣賞に「未分化な空間をもつ家」(熊本県)、経済産業大臣賞に「陽だまりのある家」(大阪府)が選ばれた。
今回は、具体的に建築条件を指定し、入賞案の一つは大工育成塾の修了制作として建築するという、前回とは趣を変えた提案競技となった。
国土交通大臣賞に選ばれた「1住1室 ひとつの屋根の下で暮らす」は、壁で間仕切りがされていないため、将来の増改築等にも柔軟に対応でき、2階は子供の成長に応じた間取り変更が可能。また、高齢者や障害者が自立して暮らせるよう、工夫されているところなどが高く評価された。
審査委員長の浅野平八氏は総評で、「応募者は設計事務所、学生で75%を占め、実在する住宅で地域産業とのつながりや伝統工法の改良などの提案が多数を占めた前回とは違い、アイディアの提案が主流となった」とコメントした。