三菱地所(株)は5日、2008年3月期第3四半期決算を発表した。
当期(2007年4月1日~12月31日)の連結成績は売上高4,850億1,000万円(前年同期比▲20.5%)、営業利益922億2,600万円(同▲16.6%)、経常利益776億8,700万円(同▲18.6%)、当期純利益435億4,100万円(同▲13.0%)となった。
海外事業において、連結子会社の全株式を前年度末に譲渡したことで、不動産仲介事業を中心とした不動産総合サービス収益が見込めなくなり、営業収益は前年同期に比べ1,050億5,900万円の大幅減収、全体の業績に影響を及ぼした。
ビル事業においては、07年4月に竣工した「新丸ビル」(東京都千代田区)、9月にオープンした「ザ・ペニンシュラ東京」(東京都千代田区)および既存ビルの賃料改定等が収益に寄与。建物賃貸収益は増収、営繕請負工事収益も大幅な増収を計上したが、その他収益で、ビルの持分の一部売却があった前年同期に比べ大幅な減収となった。なお、12月末の空室率は2.21%と、同年3月末の1.68%から上昇した。
住宅事業においては、マンションの売上計上戸数が前年同期に比べ減少したものの、1戸当たりの金額が増加したことで増収、マンション収益、事業受託収益および住宅管理業務受託収益が増収となり、同セグメントも増収増益を達成した。
同日開催された説明会において、同社執行役員広報部長の風間利彦氏は「海外事業における減収が影響したものの、丸の内再構築第2ステージとなる“丸ノ内パークビル”“三菱一号館”は09年の竣工に向け順調に計画が進んでおり、ビル事業は好調に推移している」と語った。
なお、通期の連結業績については、売上高7,890億円、営業利益1,695億円、経常利益1,565億円、当期純利益850億円を見込んでいる。